銛(もり)の解字をやり直しました。
舌 ゼツ・セツ・した 舌部
大トカゲの舌
解字 口の中から舌が出ている形の象形。甲骨文第1字は下の先が二つに分かれており、蛇やトカゲなど爬虫類の舌を描いたと思われる。第2字は点を加えて唾液を描いている。第3字は舌先の二股をもう一つ描く。しかし、意味は人の舌の意味で使われているという。金文は二股に唾液の点を4つ加えた。篆文にいたり舌先がU字に十、現代字は全体が千となった舌になった。なお、舌カツとは同形異義の別字。
意味 (1)した(舌)。べろ。したの形をしたもの。「舌根ゼッコン」(舌のねもと)「舌先したさき」「舌鼓したつづみ」 (2)いう。しゃべる。ことば。「舌禍ゼッカ」(自分の口から起こる災い)「毒舌ドクゼツ」(意地の悪い言葉)「筆舌ヒツゼツ」(筆で書き、口で話す)
参考 舌ゼツは部首「舌した・したへん」になる。舌部は非常にすくなく常用漢字では1字(舌)のみ。約14,600字を収録する『新漢語林』では17字が収録されている。このうち舌の意味をもつのは舐シ・なめる だけ。字のなかに舌と似た部分があるので便宜的に入れている字に、舒ジョ・舘カンがある。
イメージ 「した」(舌・甜・恬・銛)
音の変化 ゼツ:舌 セン:銛 テン:甜・恬
した
甜 テン・あまい 甘部
解字 「甘(あまい)+舌(した)」の会意。舌で感じる甘さ。
意味 あまい(甜い)。うまい。「甜菜テンサイ」(さとう大根。根の汁から砂糖をつくる)「甜瓜テンカ・まくわうり」 (2)ここちよい。「甜言蜜語テンゲンミツゴ」(蜜のようにあまく心地よく感じる言葉)
恬 テン・やすらか 忄部
解字 「忄(心)+舌(=甜。ここちよい)」の会意。心地よい心。
意味 (1)やすらか(恬らか)。やすい。「恬然テンゼン」(①やすらかなさま。②心に何も感じず平気なさま)「恬安テンアン」(恬も安も、やすらかの意) (2)あっさりしている。「恬淡テンタン」(あっさりとしたさま)
銛 セン・もり 金部
①鍤(スキ) ②クジラ銛
①https://www.bilibili.com/read/cv4106664/ 漢代使用の鍤(スキ)の図
②ヤフオクの写真「鯨銛」から
解字 「金(金属)+舌(した)」の会意形声。[説文解字]は「臿ソウ(=鍤)」(スキ)の属なり。金に従い舌聲(声)」とする。臿ソウは耕作のスキであり、金が加わった鍤ソウは、舌の形をした木製農工具の臿ソウ(スキ)の先に金属の刃をはめたスキを言った。転じて、スキの刃先が、するどい意となり、後に、この刃の形を先につけて魚を刺すモリの意味になった。その理由はスキの刃先の両端が下にのびた形をしており、これが「返し」となって魚が外れないからである。
意味 (1)すき(銛)。先に金属の刃を履かせた農具。耕作に用いる。 (2)するどい。鋭い刃をもつ武器。利器。「銛利センリ」(刃物の切れ味がよいさま)「銛矛センボウ」(するどい矛ほこ) (3)もり(銛)。棒や竹竿の先に返しのついた鋭い刃をつけ、投げたり突いて魚を捕らえる漁具。「銛突き漁もりつきりょう」「銛先もりさき」
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
舌 ゼツ・セツ・した 舌部
大トカゲの舌
解字 口の中から舌が出ている形の象形。甲骨文第1字は下の先が二つに分かれており、蛇やトカゲなど爬虫類の舌を描いたと思われる。第2字は点を加えて唾液を描いている。第3字は舌先の二股をもう一つ描く。しかし、意味は人の舌の意味で使われているという。金文は二股に唾液の点を4つ加えた。篆文にいたり舌先がU字に十、現代字は全体が千となった舌になった。なお、舌カツとは同形異義の別字。
意味 (1)した(舌)。べろ。したの形をしたもの。「舌根ゼッコン」(舌のねもと)「舌先したさき」「舌鼓したつづみ」 (2)いう。しゃべる。ことば。「舌禍ゼッカ」(自分の口から起こる災い)「毒舌ドクゼツ」(意地の悪い言葉)「筆舌ヒツゼツ」(筆で書き、口で話す)
参考 舌ゼツは部首「舌した・したへん」になる。舌部は非常にすくなく常用漢字では1字(舌)のみ。約14,600字を収録する『新漢語林』では17字が収録されている。このうち舌の意味をもつのは舐シ・なめる だけ。字のなかに舌と似た部分があるので便宜的に入れている字に、舒ジョ・舘カンがある。
イメージ 「した」(舌・甜・恬・銛)
音の変化 ゼツ:舌 セン:銛 テン:甜・恬
した
甜 テン・あまい 甘部
解字 「甘(あまい)+舌(した)」の会意。舌で感じる甘さ。
意味 あまい(甜い)。うまい。「甜菜テンサイ」(さとう大根。根の汁から砂糖をつくる)「甜瓜テンカ・まくわうり」 (2)ここちよい。「甜言蜜語テンゲンミツゴ」(蜜のようにあまく心地よく感じる言葉)
恬 テン・やすらか 忄部
解字 「忄(心)+舌(=甜。ここちよい)」の会意。心地よい心。
意味 (1)やすらか(恬らか)。やすい。「恬然テンゼン」(①やすらかなさま。②心に何も感じず平気なさま)「恬安テンアン」(恬も安も、やすらかの意) (2)あっさりしている。「恬淡テンタン」(あっさりとしたさま)
銛 セン・もり 金部
①鍤(スキ) ②クジラ銛
①https://www.bilibili.com/read/cv4106664/ 漢代使用の鍤(スキ)の図
②ヤフオクの写真「鯨銛」から
解字 「金(金属)+舌(した)」の会意形声。[説文解字]は「臿ソウ(=鍤)」(スキ)の属なり。金に従い舌聲(声)」とする。臿ソウは耕作のスキであり、金が加わった鍤ソウは、舌の形をした木製農工具の臿ソウ(スキ)の先に金属の刃をはめたスキを言った。転じて、スキの刃先が、するどい意となり、後に、この刃の形を先につけて魚を刺すモリの意味になった。その理由はスキの刃先の両端が下にのびた形をしており、これが「返し」となって魚が外れないからである。
意味 (1)すき(銛)。先に金属の刃を履かせた農具。耕作に用いる。 (2)するどい。鋭い刃をもつ武器。利器。「銛利センリ」(刃物の切れ味がよいさま)「銛矛センボウ」(するどい矛ほこ) (3)もり(銛)。棒や竹竿の先に返しのついた鋭い刃をつけ、投げたり突いて魚を捕らえる漁具。「銛突き漁もりつきりょう」「銛先もりさき」
<紫色は常用漢字>
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