北海道新聞 04/21 05:00
道新旭川政経文化懇話会の4月例会が20日、旭川市内のホテルで開かれた。胆振管内白老町に昨年7月開業したアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の中核施設、国立アイヌ民族博物館長の佐々木史郎さん(63)が「国立アイヌ民族博物館の魅力と役割」と題して講演し、施設の理念などを語った。
佐々木さんはウポポイの基本構想で、アイヌ文化が「わが国の貴重な文化」と定義され、「先住民族の尊厳を尊重し差別のない多様で豊かな文化を持つ活力ある社会を築いていくための象徴」と位置づけられたと紹介。施設が整備された背景について「国の方針が2010年代以降変わってきたため」と解説した。
また、今日のアイヌ民族が和人と同じ暮らしをしていると来館者が理解できるように、伝統的な狩猟などより現代の仕事に取り組む人物の紹介を重視するなど、展示の狙いを説明した。
一方、今ではアイヌ民族の認知度は高いものの「深い理解がまだできていない」として「博物館が中心になり、より深いアイヌ文化の理解を形成したい」と強調した。(星野真)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/535431
道新旭川政経文化懇話会の4月例会が20日、旭川市内のホテルで開かれた。胆振管内白老町に昨年7月開業したアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の中核施設、国立アイヌ民族博物館長の佐々木史郎さん(63)が「国立アイヌ民族博物館の魅力と役割」と題して講演し、施設の理念などを語った。
佐々木さんはウポポイの基本構想で、アイヌ文化が「わが国の貴重な文化」と定義され、「先住民族の尊厳を尊重し差別のない多様で豊かな文化を持つ活力ある社会を築いていくための象徴」と位置づけられたと紹介。施設が整備された背景について「国の方針が2010年代以降変わってきたため」と解説した。
また、今日のアイヌ民族が和人と同じ暮らしをしていると来館者が理解できるように、伝統的な狩猟などより現代の仕事に取り組む人物の紹介を重視するなど、展示の狙いを説明した。
一方、今ではアイヌ民族の認知度は高いものの「深い理解がまだできていない」として「博物館が中心になり、より深いアイヌ文化の理解を形成したい」と強調した。(星野真)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/535431