IDEAS FOR GOOD 3月 10, 2025 by shiho
世界には、幼児教育に関するさまざまな手法やカリキュラムがある。例えば、子どもの自主性や自発的な学びを重視する「モンテッソーリ教育」や、子どもの発達段階に応じた総合的な教育を重視する「シュタイナー教育」などは比較的よく知られている。
では、ニュージーランドに、先住民マオリ族の価値観を取り入れた独自の幼児教育カリキュラム 「テファリキ(Te Whāriki)」 があるのをご存じだろうか。1996年に同国の教育省が導入したこのカリキュラムは、マオリ文化の精神を西洋の教育理論と融合させた包括的な教育プログラムとして知られており、多文化共生やマオリ文化の尊重を重視した教育の基盤として広く採用されている。
本記事では、筆者がニュージーランド滞在中に勤務していたオークランド近郊にある保育園『Peacocks Early Learning Centre, Rockfield(以下、Peacocks)』での経験をもとに、テファリキの概念や実践、社会への影響を、園の様子や園長のLaura Magnavacchi(ローラ・マグナヴァッキ)氏のインタビューとともに紹介する。
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テファリキの概念図 / Image via Ministry of Education NZ
テファリキを実践する保育園、Peacocks
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