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知里幸恵ゆかりの地を案内 没後100年で登別市教委がマップ

2022-04-15 | アイヌ民族関連
北海道新聞04/14 11:19 更新

登別市教委が作成したガイドマップ「のぼりべつアイヌ文化紀行」
 【登別】市教委は、登別市出身のアイヌ文化伝承者、知里幸恵(1903~22年)の没後100年の節目を機に、登別地区の関連スポットをまとめたガイドマップ「のぼりべつアイヌ文化紀行」を作成した。複数のスポットをテーマ別に歩いて回れるようモデルコースも掲載している。
■テーマ別に三つのモデルコース
 知里幸恵は、「銀の滴降る降るまわりに」の一節で知られる「アイヌ神謡集」の著者。登別地区で生まれ、7歳のとき旭川に移り住んだ。市内には、富浦墓地にある幸恵と叔母の金成マツの墓や、弟真志保の死後、市民有志や母校・旧制室蘭中の同窓生によって建てられた碑など、ゆかりの地が残る。
 マップはA3判の二つ折りで、表には知里幸恵の生活空間だった登別市を中心に白老町の「カムイミンタル」と呼ばれる丘なども含め、アイヌ語の地名とその意味や位置も記載。JR登別駅をスタート地点とする「アヨロ海岸コース」「銀のしずく記念館コース」「アイヌ語を遺(のこ)した人物コース」の三つのモデルコースも定め、距離と徒歩での所要時間を記す。裏面には、各スポットの詳しい説明を載せた。日本語版4千部、英語500部を作成した。
 JR登別駅には、マップと同じデザインの看板を設置。来年、隣接地に市情報発信拠点施設(仮称、愛称ヌプル)が完成する予定で、駅からの街歩きに使ってもらうためだ。市教委の平塚理子学芸員は「新型コロナで散策をしたい人も増加している。各地点を巡り、アイヌ文化への関心を高めてほしい」と話す。
 マップは市郷土資料館や「知里幸恵 銀のしずく記念館」で配布しているほか、登別のアイヌ文化を紹介する専用サイト「ヌプルペッ」で閲覧できる。
 知里幸恵は、口承で受け継がれた13話の「カムイユカラ」(神謡)をローマ字で記述、日本語に訳した。1922年(大正11年)9月、その出版に向けた校正を終え19歳で亡くなった。(渡辺愛梨)
※「カムイミンタル」「ヌプルペッ」「カムイユカラ」の「ル」と「ラ」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/669215
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