先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

「アイヌの美」ロシアに ブリヤート人演出家 函館訪問、文化紹介へ

2009-08-19 | 日記
(北海道新聞08/17 15:54)
 【函館】ロシアのモンゴル系民族、ブリヤート人の演出家、ベーラ・ユンドゥーノワさんが16日、市立函館博物館で9月6日まで開催中の「アイヌの美-カムイと創造する世界」展を見学した。「ブリヤートやロシアの北方少数民族と、アイヌの文化には共通点がある」と話し、ロシア・ブリヤート共和国でアイヌ民族の紹介に力を注ぐ考えを示した。
 ユンドゥーノワさんは、バイカル湖東岸に位置する同共和国の民族アンサンブル「トーント」の一員として函館を訪問。13日まで開かれた国際民俗芸術祭の舞台で、トーントはアイヌのムックリに似た口琴の演奏や伝統舞踊を披露した。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/culture/183182.html

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「アイヌ民族に会いたい」 ロシア・ブリヤートの「トーント」メンバー

2009-08-18 | 日記
(北海道新聞08/17 14:07)
 道南・アイヌ民族との連帯を考える市民の会(高橋松恵代表)は13日、はこだて国際民俗芸術祭に参加したロシア・ブリヤート共和国の民族アンサンブル「トーント」のメンバーに、アイヌ民族の芸術集団の音楽CDを寄贈した。モンゴル系の少数民族、ブリヤート人との友好につなげようと、トーントのメンバーからは平和の象徴という青いスカーフなどが贈られた。
 トーントはバイカル湖に近いウラン・ウデ市を拠点に伝統音楽や文化を継承する活動に取り組んでいる。13日まで開かれた国際民俗芸術祭に招かれ、16日まで12人が函館に滞在していた。
 トーント側が「アイヌ民族の人に会いたい」と、交流を熱望。市民の会は、アイヌ民族の人たちで作る札幌の芸術家集団「アイヌアートプロジェクト」の結城幸司代表に連絡を取り、アイヌアートプロジェクトと、同プロジェクトメンバーの福本昌二さんのトンコリ演奏作品の計2枚のCDのほか、アイヌ民族の娘を描いた版画作品を贈ることにした。
 寄贈式は、13日の特別公演の前に函館市民会館で行われ、市民の会の高橋代表と飯田明事務局長がCDなどを渡した。トーントからも平和の象徴という青いスカーフと、ウラン・ウデ市のパンフレットやCDが手渡された。
 市民の会ではそれらを19日に函館市公民館で開かれる「マウコピリカ音楽祭in函館~ピカタレラ(南風)~」で来函する結城代表に手渡す予定という。
 同会の高橋代表は「ブリヤートの人たちがアイヌ民族の楽器ムックリと同じような口琴を使うことを知り、興味深い」と語る。トーントのメンバーで、ウラン・ウデ市の社会文化センター所長、ビクトル・ミハイロフさんは「とてもうれしい。以前からアイヌとブリヤートは関係があると思っており、楽器、風習に興味を持っている。世界の少数民族と力を合わせていきたい」と話していた。(押野友美)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki2/183173.html

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民族衣装や絵画90点共演 登別のアイヌ協と美術協 初の合同作品展

2009-08-18 | 日記
(北海道新聞08/14 13:36)
 【登別】北海道アイヌ協会登別支部「ピリカノカの会」(上武やす子会長)と、登別美術協会(長田清会長)の初の合同作品展が13日、市民会館で始まった。アイヌ民族の衣装や油彩画など約90点が並んでいる。
 登別で培われてきた文化への理解を深めようと美術協会が発案。長田会長が、古くから親交があり、アイヌ民族が使う文様の刺しゅうなどを地域住民に指導している上武会長に呼び掛け実現した。
 ピリカノカの会は、上武さんらが手掛けた木の皮の繊維で作った伝統衣装「アツシ」や、鮮やかな色使いの刺しゅうが施されたテーブルクロスなどを展示。美術協会による4~50号の絵画や、花器などの陶器が花を添えている。長田会長は「交流を深め創作意欲を高めたい」と話している。16日まで。(水野薫)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/182744.html

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選挙:衆院選 新党大地、33項目の公約発表 北方領土返還など掲げる /北海道

2009-08-18 | 日記
(毎日新聞 2009年8月16日 地方版)
 新党大地は15日、衆院選に向けたマニフェスト(政権公約)を発表した。北方領土返還の実現や、ロシア・サハリンからのエネルギー資源の備蓄基地を道内に設置することなど33項目を掲げている。
 「北海道の自立」を目指す政策として、北方領土や備蓄基地のほか、北海道開発局の存続や地方分権の推進を盛り込んだ。米国との自由貿易協定(FTA)については「交渉させない」との方針を掲げ、選挙協力をしている民主党の「交渉促進」方針とは一線を画した。社会保障政策では、基礎年金を税負担とし、生活保護の母子加算を復活させる。アイヌ民族の権利確立のため立法措置を行う。衆院の小選挙区(300)を200に削減し、参院定数(242)も125に減らす。
 また、比例北海道ブロックの候補者に、新たに美容健康研究家の町川順子氏(50)と、大地の鈴木宗男代表秘書の浅野貴博氏(31)の擁立を決めた。名簿順位は、鈴木氏、八代英太元郵政相に次ぐ3位以下。【堀井恵里子】
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090816ddlk01010122000c.html

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北の書棚:「アイヌ民族、半生を語る~ 貧困と不平等の解決を願って」 /北海道

2009-08-18 | 日記
毎日新聞 2009年8月16日 地方版
 (中村康利・著、さっぽろ自由学校「遊」 電話011・252・6752)
 政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」が7月、新たな立法措置の必要性などを求める報告書を国に提出した。アイヌ政策の大きな転換点を迎えた中、過去から現在に至るまでアイヌの人々がどんな差別を受け、苦労しているのかを知ることは貴重だ。
 本書ではアイヌ民族の18人をインタビュー。「訪れなかったチャンス」「幸せな結婚生活を妨げたもの」「子どもたちを取り巻く貧困」といったチャプターに沿って読み進めていくと、日本近代化の名の下で、彼らが資源を奪われ、これまでの生活様式や価値観を否定されていく歴史的な経緯とともに、親から子供へと経済的な格差が継承されていくという理不尽な実態が明かされる。
 後半では、こうした問題を解決するための方策を提案した。(231ページ、税込み1575円)
==============
 このコーナーでは北海道に関係のある書籍を紹介します。
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090816ddlk01040003000c.html

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公明が道内重点政策

2009-08-18 | 日記
(朝日新聞2009年08月15日)
ものづくり・環境・観光
 公明党道本部は14日、道内向けの重点政策を発表した。自動車関連などの「ものづくり産業」を誘致し、環境・観光産業を育成して道内経済を活性化させたいという。
 具体的には、道内の農水産物を使った食品加工業や自動車関連産業などの誘致と新千歳空港や石狩湾新港地域の有効活用で、アジアのものづくり産業の拠点とすることを目指す。また、バイオエタノールなどの環境産業や自然環境を生かした観光産業の育成によって経済活性化と雇用確保を進めると主張している。
 ほかに、(1)3年以内に地域主権型道州制の基本法制定(2)奨学金制度充実や高度医療センター設置による医師確保(3)北海道新幹線の札幌延伸(4)アイヌ民族の地位向上と文化振興(5)高速道路から札幌都心への乗り入れ道路「アンビシャスロード」(仮称)の建設をはじめとする高速道路網整備――などを挙げた。
 道本部の佐藤英道幹事長は「経済対策を重視した。若年者の雇用対策、景気回復の突破口としたい」と話した。
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000640908150002

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アイヌ政策に疑問 市民2団体が政府に公開質問状

2009-08-14 | 日記
(北海道新聞08/13 07:05)
 アイヌ民族の権利回復に取り組む旭川アイヌ協議会の川村兼一会長と、東京の市民団体アイヌ・ラマット実行委の出原昌志共同代表ら6人が12日、東京・永田町の内閣府を訪れ、アイヌ政策に関する公開質問状を政府担当者に手渡した。
 「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」(座長・佐藤幸治京大名誉教授)が7月29日に提出した報告書を踏まえ、政府の考えをただしたもので、《1》アイヌ民族の「苦難の歴史」や「歴史的不正義」が十分に調査できたか《2》先住民族と認めながら「先住権」「自決権」を認めない根拠は何か-など11項目。10月上旬をめどに回答を求めている。
 2団体は6月25日にも、アイヌ民族法制定などを政府に申し入れており、今回は2回目となる。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/182474.html

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アイヌ総合政策室設置 政府省庁間の調整窓口に

2009-08-14 | 日記
(北海道新聞08/13 06:33)
 政府は12日、アイヌ政策を一元的に総合調整する初の窓口機関として「アイヌ総合政策室」を内閣官房に設置した。政府が今秋にも発足させる新たなアイヌ政策審議機関の事務局を担当し、政策推進のかじ取り役を担う。
 アイヌ政策については、これまで国土交通省や文部科学省など複数の省庁が担当。政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」(座長・佐藤幸治京大名誉教授)が7月29日にまとめた報告書でも「国として政策全般を見渡せていない」として、窓口機関の設置を強く求めていた。
 初代室長には、懇談会の事務局「アイヌ政策推進室」=8月12日付で廃止=で室長を務めた秋山和美・国土交通省北海道局審議官(内閣官房審議官併任)を起用。秋山室長を含む政策推進室担当の14人全員が総合政策室に移り、今後、必要に応じて増員も検討する。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/182470.html

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アイヌ総合政策室:内閣官房に設置

2009-08-14 | 日記
(毎日新聞 2009年8月13日 北海道朝刊)
 政府は12日、「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」(座長、佐藤幸治・京都大名誉教授)の報告書を受け、国の総合的なアイヌ政策の企画・立案・推進を行う「アイヌ総合政策室」を内閣官房に設置した。報告書に盛り込まれた政策を具体的に検討するほか、秋にも発足予定の審議機関の開設準備を行う。秋山和美・アイヌ政策推進室長(12日付で廃止)が室長に就き、スタッフは14人。国土交通省や文部科学省など関係省庁との連携・調整を行い、アイヌ政策の推進に当たる。
http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20090813ddr041010004000c.html

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記者の目:札幌大・アイヌ奨学生制度に共生への期待=千々部一好(北海道報道部)

2009-08-14 | 日記
毎日新聞 2009年8月13日 東京朝刊
 ◇千々部一好(ちちぶ・かずよし)
 ◇違い尊重し、育て合う心を 成熟した多数者、増えよ
 アイヌ政策が大きく動き出す。政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」(座長、佐藤幸治(こうじ)・京都大名誉教授)が7月末、新たな立法措置の必要性や学校教育の充実などを求めた報告書をまとめたからだ。アイヌを日本の先住民族と認め、総合的な政策展開を求めており、新時代の到来を告げるものと評価したい。しかし、近世以降、文化や言葉を奪われてきたアイヌに対し、あまりにも遅すぎる結論である。ある大学で始まる、民族の違いを尊重し合う取り組みを紹介し、共生社会の一日も早い実現を求めたい。
 私立札幌大(札幌市豊平区、宮腰昭男学長)は来春、アイヌの新入生を積極的に受け入れる全国初の「ウレシパ奨学生制度」を始める。年間授業料(77万円)と入学金(20万円)相当額の奨学金を給付する。5学部のうち、当面は文化学部で6人を受け入れる。
 「ウレシパ」とは、アイヌ語で「育て合う」の意味。この制度はアイヌ子弟を優遇するだけではない。奨学生はアイヌ語、独自の文化・歴史をしっかり学び、学内でアイヌ文化の資料整理を手伝う義務を負う。また、ウレシパ・ムーブメントとして、奨学生はアイヌ文化を発信するため、学内イベントなどを開き、アイヌ以外の学生らと積極的に交流する。さらに、奨学生を卒業後、優先的に新採用してもらうウレシパ・カンパニーを大学側が探す。
 発案者は文化学部長の本田優子教授(52)。本田教授は、アイヌ初の国会議員となった故萱野(かやの)茂さんの助手を務め、アイヌの人たちが多く住む北海道平取町(びらとりちょう)二風谷(にぶたに)で11年間暮らした。その実体験が発想の原点という。「この奨学金はアイヌのためだけでない。多数者であるアイヌ以外の人が少数者の存在を知り、相手を尊重する成熟した多数者になるきっかけになれば」と願う。今も学生の中にアイヌ子弟がいるが、自ら明かす学生は少ない。アイヌとしてアイデンティティーをどう示すかに悩みながら、何もできずに卒業する学生も多いという。
 この制度に対する学内合意に時間がかかった。「なぜアイヌだけなのか」。世界的な金融危機の中で、学費を払えない学生が増えており、一部の教員から反対論が出た。5月に学内でシンポジウムも開き、疑問に耳を傾けた。「みんな生活が苦しいのは分かるが、まずアイヌから手を差し伸べてもいいのでは」「『共生と調和』の学部の教育理念を実現するためにも必要」と議論の末、反対者の理解が得られた。
 アイヌは北海道に2万4000人、東京都に2700人いる。だが、この数字は自らアイヌと名乗りを上げた人だけで、明かせずにいる人がかなりいる。また北海道、東京以外の実態はほとんど分かっていない。北海道大が昨年10月、道内在住のアイヌを対象に行った生活実態調査では、30歳未満の大学進学率は20・2%で、全国の42・2%の半分以下。また、生活保護世帯の比率は5・2%と、全国の2・1%の倍以上あった。今も教育や生活面での格差が残っている。
 札幌市アイヌ教育相談員、松平智子(ともこ)さん(49)は子供のころ、生活が貧しいアイヌから抜け出したいと願ったという。そこで、アイヌを対象とした道の奨学金制度を利用して高校を卒業。母親となり、2人の子供も同じ奨学金制度で高校、専門学校に通わせた。松平さんは「アイヌと知りながら、それを周囲に話すことができなかった。しっかりとした教育を受け、生活も安定した10年ほど前、自分がアイヌであることを他人に話せる踏ん切りがついた」と話す。
 報告書は、アイヌへの教育支援の拡充を求めた。同時に、一般の人たちの偏見による差別をなくすため、学校教育の重要性を指摘。(1)学習指導要領を改定し、アイヌ文化や歴史を教科書に十分に盛り込む(2)教諭への研修の実施(3)大学などでアイヌ学習の指導法の研究--を提案した。国は早速、6日に中学校社会科の教科書出版社の担当者を集め、協力を要請した。
 札幌大の学内論議からみても、アイヌを特別扱いすることに国民の理解が得られるか不安が残る。報告書はA4判42ページの半分近くを歴史的経緯に割き、日本が近代化を進める中でアイヌに一方的に行った圧政を明らかにした。その歴史的事実を踏まえた政策が必要と説明すれば、国民理解も得られると判断した。
 佐藤座長は記者会見で、「(アイヌ問題は)司馬遼太郎さんの言葉を借用すれば『この国のかたち』にもかかわるものだろう。同じ国の中に、違った文化を持った民族がいることを認識し、共生していくことが、日本の文化や生活の豊かさにつながる」と指摘した。成熟した多数者が一人でも増えることを、私も願っている。
==============
 ご意見は〒100-8051 毎日新聞「記者の目」係 kishanome@mbx.mainichi.co.jp
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20090813ddm004070115000c.html

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「先住権 認めるべき」 アイヌ政策有識者懇報告書 評価を聞く

2009-08-14 | 日記
(北海道新聞2009/08/04)
「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」が7月29日、報告書を政府に提出した。どう評価するのか。この問題に詳しい2人に聞いた。

釧路アイヌ文化懇話会会長 松本成美さん(82) 教育支援を手厚く
 報告書は先住権を認めていない。日本は明治、大正、昭和の各時代を通して、アイヌ民族から土地を取り上げ、差別し、同化政策を強要してきた。その償いとなるのが先住権。報告書は先住権まで踏み込むべきだった。
 そもそも、2007年9月、土地や資源など幅広い権利を認めた国連宣言が採択され、日本もこれに賛成した。08年6月、国会決議があり、これを受けて有識者懇談会も設置されたが、報告書は先住権を外した。国会決議が生かされていない。
 個別に見ると評価できる部分もある。アイヌ民族の伝統的生活空間「イオル」を想定した国公有地や海面・内水面の活用。これは先住権の一つの芽であり、一歩前進だ。
報告書にあるアイヌ民族の生活向上は、一人一人のアイヌの人たちが最も切実に望んでいる。歴史を踏まえると、アイヌ民族を対象とした生活支援や子供の教育支援は、逆差別にはならない。特に子供の教育は奨学金支給や大学の授業料無料など手厚くしてほしい。
 アイヌの歴史、文化についての教育内容の充実もいい。国民の理解を深めるには、特に大学教育の充実が求められる。アイヌ文化を大学教育の中で、きちんと位置づけ、教育者や研究者を育成していく必要がある。

道アイヌ協会副理事長 秋辺得平さん(65) 法的裏付けは重要
 全体的に見ると、及第点の70点。最も評価できるのは、立法措置の必要性を指摘していることだ。法律的な裏付けがなければ、今後の施策は意味をなさないし、不安になる。継続的な審議機関の設置も歓迎できる。時間を空けるべきではない。
 生活・教育の支援対策、アイヌの歴史・文化を教えていくこと、北海道の地域対策ではなく全国対策にしたこと、どれも当然のことだが、評価できる。
 一方で、報告書には国連宣言46カ条のうち、3分の1の内容しかない。特に国際基準となる同宣言の自己決定権に基づく先住権が、きちんと盛り込まれていないのは最大の問題だ。とりわけ、土地の権利は先住民族にとって不可欠の権利だが、これに踏み込んでいない。「国公有地の利活用」ということで、逃げている。1坪たりとも土地を返さないのか。その判断を先送りしたのは残念だ。
 今後は継続的な審議機関が具体策を出し切って、協議していく。その意味で、審議機関のメンバーは過半数をアイヌ民族とすることを強く要望したい。開催頻度も増やしてほしい。また、法律を作る際はアイヌ民族側の意識を結集するとともに、法律の専門家との共同作業が必要になってくる。注意深くやっていく必要がある。
報告書の骨子
 一、アイヌ民族は北海道、日本列島北部の先住民族。
 一、政府はアイヌ文化復興に強い責任がある。
 一、立法措置がアイヌ政策を確実に推進するため大きな意義を持つ。
 一、アイヌ民族の日(仮称)制定や、学校教育充実による国民理解の促進。
 一、民間企業や大学、自治体などに民族共生の努力を期待。
 一、アイヌ文化や歴史の研究施設、アイヌ民族の遺骨の慰霊施設を核とした民族共生の象徴となる公園の整備。
 一、アイヌ語をはじめとするアイヌ文化振興。
 一、精神文化と結びつきがある土地や資源の利活用の促進。
 一、生活向上関連施策の全国実施。
 一、アイヌ政策推進の政府窓口機関と、継続審議機関の設置。
http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/piyar/

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先祖の功績しのび、白老のアイヌ碑前で供養祭

2009-08-12 | 日記
【室蘭民報 2009年8月12日(水)朝刊】
 北海道アイヌ協会白老支部(野本勝信支部長)主催の先祖供養祭が10日、白老町高砂町のアイヌ民族記念広場で開かれ、関係者約80人がアイヌ民族の先祖の功績をしのんだ。
 毎年この時季に実施されている伝統行事。アイヌ碑が設置されている同広場に会場が移ってからは5回目の開催。儀式は同支部理事の森竹春次郎さんが祭司を務め、先祖に供物を送る神事などが厳かに行われた。

 主催者を代表して加藤忠副支部長(北海道アイヌ協会理事長)が科学的に解き明かされつつあるアイヌ民族のルーツに触れた上で「先祖供養を皆さんとこのように盛大にできたことをうれしく思います」と謝辞を述べた。交流会ではムックリ演奏や古式舞踊が披露された。
(富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2009/08/12/20090812m_08.html

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(9)博物館 文化の伝承役

2009-08-12 | 日記
(読売新聞2009年8月12日 )
 失われつつある伝統文化を次世代に受け継ごうと取り組む博物館がある。
 北海道平取町の「萱野茂 二風谷アイヌ資料館」。6月28日の日曜日、アイヌの伝統家屋「チセ」が復元された広場に、地元の小中学生8人が集まってきた。
 「イランカラプテ(こんにちは)!」。元気にあいさつした子どもたちは、スケッチブックを広げ、チセの絵を描き始めた。北海道アイヌ協会平取支部が開く「アイヌ語教室子どもの部」の生徒だ。
 同資料館は、トゥキ(杯)、テクンペ(手袋)など、伝統の民具にあふれ、アイヌの言葉や文化を学ぶには格好の教室になる。このため、講師の関根真紀さん(37)が時折、生徒を連れて来るのだという。
 「建物の特徴をよく見て描いてね」と声をかける関根さん。子どもたちはスケッチしながらアイヌ語を学んだ。
 アイヌ語を取り巻く現状は厳しい。アイヌ民族は道内に約2万4000人、関東などにも数千人が暮らす。だが、アイヌ語を授業で教える小中学校はほとんどない。同協会が14市町で教室を開くが、子ども・親子向けの教室は平取町と旭川市だけだ。
 「日常会話ができる人は道内に数人。存続が危ぶまれる言語なんです」。同資料館長の萱野志朗さん(51)は嘆く。
 「言葉は生活や文化の中にあって初めて生きてくる。かつては子から孫へと伝えられてきた文化の伝承役として、資料館の役割は大きい」と関根さんは話す。

 豊臣秀吉が城を築いた400年以上前から伝わる滋賀県長浜市の「曳山まつり」。その花形の「子ども歌舞伎」も旧市街地の空洞化などで、年々運営が難しくなりつつある。
 このため、同市曳山博物館は今年6月、子ども歌舞伎教室を始めた。慣習により「旧長浜町の男児」に限定されていた後継者の対象を広げようと、4月のまつりとは別に、11月に公演を設定。広く参加を呼び掛け、女児を含む小学生10人が参加している。
 「名作の剣とあらば、武士の尊むところー」「はい、そこ大きく。イチ、ニー!」
 今月7日、同博物館で、浴衣姿の児童が、名作「梶原平三誉石切」のけいこに打ち込む。地元の商店主、川村和彦さん(53)の指導は厳しい。
 主役の梶原平三を演じる西島功祐君(11)は、「歌舞伎の化粧はかっこいいし、見えを切るところが好き」と話す。
 「子ども歌舞伎により、人情や礼儀作法など大切なものを子どもたちに教えることができる」と川村さんは語る。
 このほか、長崎歴史文化博物館(長崎市)で今年度から、小中学生に長崎の歴史や文化に触れてもらう「れきぶんこどもクラブ」が始まるなど、各地で同様の活動が始まっている。
 文化の継承に、博物館が中心的な役割を果たしている。(瀬畠義孝)
 ◆萱野茂 二風谷アイヌ資料館((電)01457・2・3215)は、アイヌ文化伝承に尽力した萱野茂氏が収集・製作した民具約1000点を展示。
 ◆長浜市曳山博物館((電)0749・65・3300)は、曳山(山車)の実物やまつりの映像が見られる。
 ◆長崎歴史文化博物館((電)095・818・8366)の「れきぶんこどもクラブ」は長崎県内の小中学生対象。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090812-OYT8T00282.htm

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選挙:衆院選 社民が道内版の公約 一次産業支援など10項目 /北海道

2009-08-12 | 日記
(毎日新聞 2009年8月12日 地方版)
 社民党道連は11日、「生活再建-いのちを大切にする政治の実現」と題した道内版マニフェスト(政権公約)を発表した。北海道を「食料やエネルギーの『地産地消』が可能な島」と位置付け、自然エネルギーの導入や一次産業支援策など10項目を盛り込んだ。
 福祉政策では、公立病院の経営支援や生活保護世帯への母子加算の復活を明記。農業支援策としては、米国との自由貿易協定(FTA)の反対や新規就農者への支援、グリーンツーリズムの推進を掲げた。
 また、自然保護の観点から、国が開発を進めているサンルダム(上川管内下川町)の建設中止や、太陽熱などの自然エネルギー利用の効率化を提示。アイヌ施策では、現行のアイヌ文化振興法に代わり「アイヌ民族法」を制定して、生活支援や奨学金制度を拡充するほか、あらゆる民族的・人種的差別を禁止する国内法の制定も目指す。【金子淳】
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090812ddlk01010152000c.html

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ひと交差点:北海道大水産学部2年・坂井司さん /北海道

2009-08-12 | 日記
(毎日新聞 2009年8月12日 地方版)
 ◇「そら祭り」今年は裏方
 北海道大水産学部2年の坂井司さん(22)は9月19日、モエレ沼公園(札幌市東区)で開催する「そら祭り」の実行委員。「多くの人を引き込んで、北海道の魅力を伝えたい」と語る。
 そら祭りは、全国各地の「音」「食」「地」を地元民に再認識してもらい、観光客を誘致しようと、神戸市のミュージシャン、丸山茂樹さん(27)が提唱した。07年に兵庫県で始まり、08年は国内5カ所に拡大。09年も札幌を含む5カ所で実施する。
 08年の札幌会場でヨサコイサークルの一員として出演した。「来場者と一緒に踊ったりするのが楽しかった。地元の文化を大切にするコンセプトもストレートでいい」と、今年は運営を支える裏方に手を挙げた。札幌会場は昨年に続いて「アイヌ」がテーマ。アイヌ民族の音楽家と丸山さんらのコンサートのほか、伝統食の出店などがある。入場は無料。詳細や問い合わせはそら祭りのホームページまで。【大谷津統一】
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090812ddlk01070075000c.html

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