朝、起きたとき、めずらしく汗をかいてなくて、「秋!」と思いました。
恩田陸の『スキマワラシ』、ふしぎな物語がすきなわたしは、文句なくおもしろかったです。
産経新聞に書評がのりました。見てください。こちら
厚い本ですが、会話も多く読みやすいファンタジックミステリー。廃ビルにあらわれる白いワンピースの女の子・スキマワラシ。たくさん目撃されるのに、顔を見たことがない。モノにさわると思念を感じる主人公「僕」は、スキマワラシの謎にひきつけられて・・・
都市伝説、近代から現代、家族の思いなど、いろんなテーマがからまっているのですが、とくに古い建物への著者の愛着が感じられて、そこにとくに共感。古い建物、とくに明治の終わりとか大正とかそのあたりの建物、大好きなんですね。
今回の『スキマワラシ』でも、モデルがあるようです。消防署が高輪にある消防署、タイルをさがすもとになっているのが、甲子園ホテル、どちらも行ってみたくなりました。
郷愁を感じるんだけど、新しい。世界観がすてきです。
建築というと、『名建築で昼食を』というテレビドラマがおもしろくて、毎回楽しみにみています。ゆったりしたドラマで、一回にひとつ、東京にある名建築をおとずれて、昼食を食べるだけなのですが、ほっとして心地いい。
一回目がアテネフランセ、二回目が池袋の明日館、三回目が銀座ライオン、4回目が庭園美術館。ああ、どれもいってみたい。
とくに庭園美術館は魅力!!
ま、そんな古い建物に入ったとき、わたしはなにか空気が変わったように感じて、そこになにか「イル」ような気持ちがします。それって、『スキマワラシ』に近いような気がします。うまくいえないのですが、なんか歴史を感じる空気感。新しいビルには感じない何か。
恩田陸の『スキマワラシ』も、雰囲気をたいせつに書かれているので、論理的には説明がつかないところも。
そこが好みがわかれるかな。わたしは好きだけど、うーんと思う人もいるかも。
でも、本ってそういうものだよね。
さて、今日は理事会。またリモートです。今回からズーム。