田沢五月さんが書いた、ノンフィクション、『海よ光れ 3・11 被災者を励ました学校新聞』を読みました。
これは今年の課題図書に選ばれています。
岩手県の山田町をおそった津波は、たくさんのものを飲み込みました。
大沢小学校では、避難訓練もしていたため、学校に逃げて、小学生は無事だったそうです。
学校は、避難所になりましたが、しばらくは援助もこないで、寒い中、たいへん不自由な日々をすごされたようです。
それを子どもの視点でみごとにノンフィクションで書き切っています。
ノンフィクションは、当人たちを説得するのが大変です。田沢さんが同じ岩手の方なので、取材を受ける小学生も気おわず話せたのかもしれません。
震災の話なのですが、暗いばかりではあいません。子どもたちがなんとか大人を助けたいと動くすがたがなんともけなげです。
こんなすてきな小学生がいるのか!と胸があつくなりました。
そして、手作りの新聞です。海を光れは、学校新聞の名前でもあります。
いくつもの実際の学校新聞が、この本にはのっています。くるしいときも、震災にあった人たちをはげましたいと、新聞をつくるのをやめなかったそうです。その新聞がまた、みごと。内容も小学生らしく、あたたかいんですね。
なんとも心があらわれた気持ちになる一冊です。
この本は去年のサピックスの課題図書でもあります。おすすめです。
課題図書でもあるので、ぜひ、読んでみてください。