赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

黒川裕子さん新刊『#マイネーム』

2021-09-20 08:41:46 | その他

ガツンとやられたって思うような本を読みました。

『なみきビブリオバトル・ストーリー』をだしてくれたさ・え・ら書房さんから出版されています。こんかい、ご好意で、新刊だといって送ってくれました。

表紙も迫力ありますよね。白黒にピンクのタイトル。にらむようにこちらを見ている、中学生女子。セーラー服ってところに、地方都市らしい感じがでています。

これは読み応えあります。

銚子が舞台の中一の物語。

SNSの銚子電鉄限定のトークルームで、自分の好きな名前を名乗ろうという呼びかけがあり、自分でつくった名前を胸にはる明音。学校では、相手を呼ぶときには、さん付けをという「さんSUN運動」が始まります。それに反発するように、自分で考えた名前を胸にはるクラスメートは増えていき、親や先生がやめさせようと圧力をかけて・・・

みんなが自分で考えてつける名前がたのしい。ニンジャ99 とか、イミなし子とか。

黒川さんは、中学生らしいノリのいい文章で、重たい問題をさらっと書いていきます。

けど、夫婦別姓から始まり、ヘイトの問題もからめ、なかなか深いことを語っていると思いました。

それでも、中学生の目線からはずれないところが、さすがです。

中盤の

「ちがうものまで同じにしないで。そういうの、優しさでも親切でも理解でもないから」

彩瑛ちゃんのこの言葉や、その前後のやりとり、よく書いたなっと思いました。これを読めてよかった。

 

黒川さんは、ときどき、事業部でやっている講座を受講してくれます。人気作家でありながら、勉強家なんですね。たんに、作家が話をするのを聞くのが好きなのかもしれませんが。

黒川さん、また、機会があったら、講座、うけにきてくださいね。また、飲みましょう(*^_^*)

それにしても、コロナ禍、作家たち、がんばって、いい作品、書いているんだなー。すごいよ!

 

名前といえば、最近は学校で親がどういう思いをこめて名前をつけてくれたか、発表する授業があるとか。

これって、なんか、発表することかなってわたしは思いました。自分の中にたいせつにしておけばいいもので、発表するとなると、意味が変わってしまうような気も・・・・。でも、なんでもオープンにするのが今の流れなのでしょうか。

今日は秋晴れでひさびさ、気持ちいい。

これからいつものお散歩にいきます!

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