赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

『あめ・のち・ともだち』

2015-06-17 18:22:28 | その他
東京はゲリラ豪雨が降り、わたしもすっかりぬれてしまいました。
さて、北原美夏子さんのデビュー作品『あめ・のち・ともだち』が出版されました。これは国土社と児童文学者協会で企画した「ともだちって☆いいな」という公募で選出した作品の一冊です。私も選考委員を務めた経緯で、送っていただきました。ありがとうございます。



市居みかさんの絵がぴったりで、現代的でテンポのいい、幼年童話にしあがっています。
顔合わせで会った北原さんは、ストレートの髪がお似合いのきれいな方でていねいに挨拶してくださいました。プロフィールを読むと、地域の市民講座から物語を書き始めたとあって、私と同じだと思いました。もっと話してみたかったです。

これで、「ともだちって☆いいな」シリーズは4冊でそろって終わりになります。初めて選考委員をしたシリーズのせいか、それぞれの作品、とても気に入っていますし、作家さんにも親近感をもってしまいます。4冊とも新人のデビュー作でした。それぞれが、これからにつなげていってほしいです。

さて、火曜日は、私も緊張の国分寺の公民館の絵本講座、第一回目が終わりました。
保育室付き講座で対象は、子育て中のお母さんです。
今回も、とても多才ですてきなお母さん方でした。みんな、忙しい時期なのでしょうが、とてもきれい!はつらつとされていました。
な、なんと息子と同学年で同じ小学校、中学校の人もいました。ちょっとびっくりです。
そして、「のはらのスカート」のファンですっていってくれた人も!
これから、どんな作品をつくっていってくれるのか、楽しみです。

明日は、国立でうちわ市というのが行われるそうです。絵本作家降矢奈々さんも一点物のうちわをだされるようで、わたしもめずらしく気合いをいれて並んでみようかと思っています。

国分寺ブックタウンプロジェクト 報告

2015-06-14 18:57:41 | その他
去年11月におこなった国分寺ブックタウンプロジェクトの報告が、なんと市のホームページに載りました。市をあげて、このプロジェクトを応援してくださっているようです。

本がつなぐ人と街。いいキャッチフレーズですよね。

わたしが出だしを書いて、それぞれ一行ずつたしていく「みんなでつくるものがたり」を全編読めるようになっています。ホームページ、じっくり見てください。
私は、最後の数行も書かせてもらい、なんとかまとめました。
火星にまでいったものがたり、ラストはどうもっていこうか悩みました。
これで、一応、ピリオドって感じにまとまったのでしょうか???

今年は図書館をまきこみ、さらにパワーアップしてプロジェクトをやっていきたいと思っているようです。実行委員会は、にしこく図書室やまどそら堂さんなど、若手メンバー。国分寺に新しい風をいれてくれています。
なんだかおもしろいことがおきそう。

そのほか、ギャラリーウォークなど、たくさんのイベントをやって街おこしがおこなわれています。このことは、いつか作品にもしたいって思って、取材もしています。

国分寺に住んで、なんと、30年。
もう、はなれることは考えられないなーー。
わたしも、今週火曜日から、本多公民館のてづくり絵本講座、スタート! どんな人とどんな出会いがあるか、ワクワクです。


デパートの入り口に風鈴。すてきな音色でした。

感動! 『うたうとは小さないのち ひろいあげ』

2015-06-11 17:31:40 | その他
ナンセンスがとくいな作家村上しいこが、すごいYAを書きました。最後の三分の一は、涙、涙。読んだあと、この作品世界の圧倒されて、ぼうっとして、わたしは買ったものを忘れてしまって、取りにお店にもどったくらいです。


短歌甲子園をめざす女のこの話なんですが、それだけではありません。友情、うらぎり、友を思う気持ちと友をうとましく思う気持ち、さまざまな気持ちが組み合わさって、重層な作品になっています。言葉というもの、思いの根幹をどう言葉にのせればいいのかということ、自分の表現のしかた、さまざまな示唆にとんでいます。
57577にのせて表現する宇宙のように無限でつかみどころのない、短歌の世界……。

また、負ける、負けたくない、そんな気持ちとの向き合い方も。

圧巻は短歌甲子園の場面。
タイトルの『うたうとは小さないのち ひろいあげ』が、とてもいい役割をはたしています。本当は、もっと書きたいのですが、ネタばれをしてしまうので、ここまでに。でも、たくさんの人に読んでほしいです。

ここにでてくる短歌、ひとつひとつが完成度が高くて、びっくり。わたしも少しだけ短歌をかじったことがあるので、これだけ書く大変さは理解できます。高校生らしい言葉選び、うまい先輩の短歌から、初心者のつくったものまで、作者はじょうずにかき分けています。
村上しいこの才能は、どこまで広いのでしょう。爽快にあざやかに、うちのめされました。
これはなにか賞をとるかも!て思いましたよ。

この本は会報部の親分、高橋秀雄さんがおしえてくれまいた。明日はその会報部。
神楽坂に行くついでに、最近オープンして話題のブックカフェ「かもめBOOKS」により道してから行こうと思います。今、ミロコマチコ展をやってるようです。プリントーストが評判だとか。


うちの庭のヤマボウシが今、満開です。6月はアジサイばかりが有名ですが、実は白い花の季節でもあります。


がっぴょうけん 

2015-06-09 08:42:42 | その他
児童文学者協会の主催する、書き手、評論家、編集者、が集まり、これからの若手にむけて、合評をしあうがっぴょうけんが、七月25日おこなわれます。詳細はこちら
ただ、こちらは、申し込み開始日に、満員御礼をなった分科会がでました。今年で三年目。人気が定着してきたようです。

わたしは、絵本・幼年童話の分科会にでます。
できれば、幼年童話をずっと出続けたいと思っています。というのは、絵本から幼年童話へのうつりかわりが昨今、スムーズにいかないというお母さんたちのなげきの声を聞いたりします。絵本からマンガへうつってしまうとか。
つまり、幼年童話って大切。でも、書くとあんがいむずかしい。先日の協会賞を受賞された朽木さんも、幼年童話のむずかしさとすばらしさを語っていましいた。
魅力的な幼年童話が読書への道筋をつけると思います。わたしも、分科会ではアドバイザーになっていますが、気持ちは勉強させてもらうつもりで行きます。
作品提出ではない枠は、まだあいているもよう。でも、早い者勝ちでしょう。聞いてるだけでも、すごい勉強になりますよ。自作をだすと、そのことだけで頭がいっぱいですが、合評を聞きに行くと、落ちついて言葉がはいってくるかもしれません。ぜひ、来たことのない人も扉をひらいてください。ひとりで来られた方も大勢。知らない人でも打ち解けるのが書き手同士のいいところです!!

まあ、
そんなこんなでイベントがいっぱいで充実してるというのか、バタバタしてるというのか。
国分寺の「子育てを絵本にする」てづくり絵本講座も今日が保育のオリエンテーション。来週から本番なので、わたしのその準備をしています。

そういっても遊んでいないわけではありません。
今日は先日三越左千夫賞を受賞した西沢杏子さんと国分寺のお仲間でランチです。
西沢さんの受賞、あれこれや、これからの抱負を聞こくと楽しみです。虫や蛍の話もね。
姿見の池で蛍をよぶ会、六月20日も今年もやるそうです。



映画『あん』

2015-06-04 06:34:50 | その他
懇親会などがあったり、なれない講演会をしたりすると、映画を見たくなります。私も、芯のところは小心なんでしょうね。映画もビデオでなく映画館で見るのが好きということで、時間をつくって話題の映画『あん』を見に行ってきました。

この映画は、女優・樹木希林が主演を務め、世界的に高い評価 を受ける河瀬直美監督がメガホンをとったもので、なにか国際的映画祭のオープニングをかざったそうです。内容はハンセン病の歴史にふれる重たいものですが、心の流れを大事にとっているのがわかる、静かですが良質の作品で、樹木希林はもちろん、そのわきをかためる永瀬正敏がいい! カッコいい。とくに最後の場面。ネタばれでかきませんが、あの声がいつまでも心に残ります。
映画を撮る前から、ずいぶん役づくりをされたそうで、それも、河瀬監督の手法のようです。ていねいにたいせつに、良質のあんをつくるように、小豆の声を聞くように、映画もつくられたんですね。

樹木希林さんのお孫さんも、女優としてとてもいい演技をしていました。

舞台は東村山。わたしからすると、すぐおとなりの市です。映画をみたのは、所沢とまた、東村山のそば。
映画館は舞台あいさつもしたそうで、壁にお客さんの感想をはったりともらあげていました。平日なのに、中高年の人で小さな会場はいっぱいでした。

東村山には、ハンセン病の隔離病院があったそうです。楽しい、かわいい、ノリがいいっと、そういう明るいテンポがうける時代に、社会的な重いテーマにまっこうからぶつかっていった、ぶれない姿勢の河瀬監督に拍手をおくりたいし、また、多くの人に見てもらいたいです。

六月になり、我が家の小さな庭にも花が咲いてます。
まず、ヒメクチナシ。去年は咲かなかったので、二年ぶり。甘い香りがします。

そして、雨が恋しそうなアジサイ。去年はピンク色だったのが、なぜかムラサキに。
我が家の土壌は、ムラサキになる?