「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

がんばれ!オーディオベンチャー企業

2013年06月29日 | オーディオ談義

日経スペシャル「ガイアの夜明け」(BSジャパン:毎週木曜の夜9時~10時)というテレビ番組がある。

“ガイア”とは地球という意味だそうで、地球規模で経済事象を捉えることで21世紀の新たな日本像を模索する、そして低迷する経済状況からの再生=「夜明け」を目指す現在の日本を描くという趣旨の番組。


せめて日本企業のトレンドくらいは知っておこうと、毎週予約して洩らさず観ているが先日(6月13日)の放送のタイトルは、「リストラに負けない家電戦士たちの逆襲」。

周知のとおり、ここ数年の大手電機メーカーの人員削減は目を見張るものがある。ここ2年をとっても13万人がリストラ対象になったというから、とても半端な数字ではない。

対象になった技術者たちはまったく時代運が悪いとしか言いようがなく、お気の毒の限りだが、その後の進路となると厳しい再就職の途を選ぶか、それとも新たにベンチャー企業を立ち上げるかという選択の途しか残されていない。

今回の番組は後者の途を選んだ方々を特集したものだった。

大手電機メーカーだった「パイオニア」が社運を懸けて進めていた「プラズマテレビ」が販売不振のため経営が傾いてしまったことは記憶に新しい。必然的に大リストラの嵐が吹きまくったが、その余波で同社を希望退職した9人(平均年齢55歳)が退職金の一部を出し合って設立したのが「SPEC」(スペック)というオーディオアンプを製造販売するベンチャー企業。

「なぜ今、高級オーディオか?」の問いに対して、社長さんが「オーディオで入社したのにいまだに燃え尽きていないから」との回答が印象的だった。

使う側から言わせてもらうと「オーディオなんて、何ぼやっても燃え尽きる(満足する)ことはありませんよ。」と言いたいところだが(笑)。

冗談はさておき、自分の知る限り、昨今のオーディオ産業の衰退は目を覆うばかりなので、「今どき、オーディオ関連の会社を立ち上げてはたして大丈夫かいな?」というのが、偽らざる感想。

とにかく国内需要はとても期待できる状況にない。

つい先日も、知人から次のようなメールが届いたばかり。いつも取引しているオーディオ部品販売店からの「お知らせ」だという。

緊急のご案内

オーディオ用トランスで長く親しまれてきましたISO(アイエスオー)様が廃業を決められました。平田電機(タンゴ)からの製造販売を継承して十数年続けてきましたが、9月20日を目途に生産・販売を終了するとのことです。

お客さまにおかれましては、アンプ製作のご計画中の方もあろうかと思いますが、ISOとして今月「6月28日(金)」までのご注文品は生産するとのこと。ただし、部材の在庫状況によっては製造不能ということもあり得ます。

本日以降のISO製トランスのご注文品は、都度納期調整確認が必要となります。ご注文いただいた後、随時入荷の予定等をご連絡申し上げます。ショッピングカートからのISOトランスのご注文も従来通りお受けいたしますが、他のパーツのご注文品については、ご注文後のメールで発送方法・日時・送料等をご連絡申し上げます。
(ISOの各種トランスのご注文は6月28日午前中までとさせていただきます)

残念の一言に尽きます・・・・。また、老舗企業が消えました!

とのことで、昨年の「ヒノオーディオ」(東京)の倒産といい、オーディオ関連企業の悲報は後を絶たない。

はたして、この「SPEC」の命運やいかにというわけだが、技術者さんたちがご熱心で「オーディオ機器の音は実際にやってみないと分からない」とのことで、アンプづくりにいろんな部品を取り寄せては試行錯誤の繰り返しで研究に余念がない良心的なメーカーのようである。

活路を開く道の第一は何といっても経済発展が目覚ましい中国だろう。金満家が投機目的でウェスタンの製品を買い漁っている件は以前のブログで記したが、中国でひとたびオーディオ熱が燃え上がれば人口がとてつもないので、大繁盛間違いなし。

現在、この会社は設立して3年が経過し、海外に打って出て受注の方も好調のようだが、このまま順調に会社が軌道に乗って、オーディオ戦士たちの選択の途が正しかったことを心から祈りたいものだ。


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