九州では今季最強の寒波がいつもの年よりも早く押し寄せてきて、全土が震え上がっている。
厳寒は人間に閉塞的な気分を促すような気がするが、そういう中で「何だか悲しくなる話」を3題提供してみよう。
☆ 指揮者「リッカルド・ムーティ」氏の「私の履歴書」
現在、日経新聞の「私の履歴書」には、珍しく外国人の指揮者「リッカルド・ムーティ」氏が登場している。
自分の記憶では、外国人が登場するのはあの「カルロス・ゴーン」以来ではあるまいか。
ゴーンは周知のとおり、日本の法の裁きを忌避してトランクの中に隠れて違法にも国外逃亡をして名声がすっかり地に落ちた人物であり、由緒ある「私の履歴書」に相応しくない人物として日経新聞もきっと臍を噛んでいることだろう。
さて、ムーティ氏の記事はなにしろクラシックに関することばかりなので、毎回興味深く読ませてもらっているが、15日(木)付けの記事でこういう箇所があった。
90歳になる音楽家のヴィットリオ・グイ氏が当時30歳のムーティに対して次のように述べた。
「なんて残念なんだ。人生の終わりが近づいている今になって、やっとどうやって指揮をするのか分かり始めるなんて」
ふと「江戸時代」の稀代の浮世絵師「葛飾北斎」(享年89歳)が臨終のときに「天がせめてあと5年の命を与えてくれたら本物の絵師になれたのに・・」を思い出した。
「芸」の本質に肉迫するのがいかに難しいことなのか、それを物語るエピソードだと思うが、それはさておき実は我が「音楽&オーディオ」もそうなんです~。
「人生の幕がそろそろ終わりに近づこうとしているときに、ようやく満足できる音が出るようになるなんて・・」、うれしさ半分、悲しさ半分といったところかな~(笑)。
☆ 女優「ミレーヌ・ドモンジョ」の死
つい先日のネットで見かけたフランスの女優「ミレーヌ・ドモンジョ」の死亡記事。享年86歳とのことで、まあ天寿を全うできたのかな~。
洋画に熱心だった青春時代にそれはそれは女神のように憧れた女優だった。顔もスタイルも抜群でまったく非の打ち所なし~。
それが、このネットの記事では・・。
憧れていた女優の歳を取った姿ばかりは見たくない~(笑)。
同じ流れで往年の歌手「天地真理」。
☆ 老人ホームにいる「天地真理」
「天地真理」といえば一世を風靡した歌手。彼女の往年のヒット曲「想い出のセレナーデ」が大好きで、今でもちょくちょく聴いているほどでメロデイーも歌詞もたいへん素敵。
当時、波に乗って次々にヒット曲を連発していたので、きっと今では悠々自適の老後を送っていることだろうと想像していたら、何と現在は自己破産状態で川崎の老人ホームで暮らしているんだって~。
ホームの居住費はファンクラブが面倒を見ているそうで、若い頃の蓄えはいったいどこに消えたの~。
昔の面影は少し残っているけど・・・。
そういえば、若い頃に「結婚するときは冷静になって相手が歳をとった時の姿を想像しなさい」と、聞かされたものだった。
たしかに、お婆ちゃんになっても品のいいタイプが居てたとえば「八千草薫」さん(故人)みたいな感じ。
そして、肝心の「我が家」の場合はどうなんだろう(笑)。
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