「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

我が家の「オーディオ三原則」と未知との遭遇

2024年12月08日 | オーディオ談義

口幅ったい言い方かもしれないが、この50年ほどオーディオの栄枯盛衰をつぶさに見てきた愛好家の一人である。

当時、オーディオ御三家と言われて時代を謳歌した「山水」「トリオ」「パイオニア」は統合されたり廃業したりで今やもう影も形もない。

その中で特筆すべきと思うのは真空管の時代が終わらなかったことかな。1980年代初頭のCDの登場によってデジタル独特の無味乾燥で蒸留水のような音質に「潤い」を与える役割があったことも無視できない。

TRアンプが登場した時に、残留ノイズなどの物理的な数値がはるかに真空管アンプを凌駕したために「もう真空管の時代は終わった」と言われたものだった。

ところがどっこい、現在でもしぶとく生き残っており、むしろオークション市場では「TRアンプ」よりも人気が高いのだからむべなるかな~。

このことは「物理的な数値」は参考にはなるけれども、決め手にはならず、人間の情感に深く訴えかけてくる「サウンド」の本質はいまだに見極め難いことを物語っている。

そこでの話だが、何と言っても趣味の世界である。オーディオ愛好家の数だけ好き嫌いがあったり理屈があったりで、どれが正解かは容易に結論が出るものではない。

そういう中で自分なりの「オーディオ三原則」を立てている。つまり、これに一つでも合致しない人とはなるべく同じ土俵に上らないことにしようというわけ。もちろん良い悪いとは別の話~。

その三原則とは、

1 クラシック音楽愛好家

2 真空管アンプ愛好家

3 AXIOM80愛好家(使用中とは限らない)

なぜ、こういう誓いを立てたかといえば、その昔この拙ブログにも他者から盛大な攻撃を受けた事があり、難癖ともいうべき内容だったものの、年甲斐もなく応戦したわけだが、後になって考えてみると「同じ土俵に上る」のがそもそも間違っていたと深く反省したことだった(笑)。

最初からボタンを掛け違っているのに話が合うはずがない・・、というわけでこの「三原則」を戒めとして作った次第。

これら3つの条件の中で、特に重視しているのが「真空管アンプ愛好家」で、おそらく会った当初から「100年の知己」みたいな感じを抱くのではないかなあ~(笑)。

その真空管について、昨日(7日)、北国の真空管博士と会話を交わしたので、ごく一部をご紹介しよう。

「英国の名門ブランド「エジソン・マツダ」が製造した送信管の中で出力管に使えそうなのを見つけましたよ。年明けにはスペインから送ってくる予定です。どうもNATOに納めた軍事用の球みたいです」

「え~っ、まだ発掘されていない古典管があるんですか?」

「ハイ、沢山ありますよ。特に送信管の中で5極管を3極管接続にするとオーディオ用に使える球を発掘するのが凄く楽しいです。まるで未知との遭遇です。それらはまだ有名ではないだけにお値段も安いのが特徴です。アメリカと違ってヨーロッパの送信管はオーディオ用に使えるのが沢山あります。」

「アンプの組み立てが終わったらぜひ試聴させてください。未知との遭遇にワクワクします。ヨーロッパはまるで古典管の宝庫みたいなところですね。」

大好きな真空管の話は尽きないです・・、で、最近よく聴いているのがこのシステム。



ウェストミンスターの雄大な低音もいいけれど・・、しばらく経つとアッサリした低音を聴きたくなる(笑)。

「JBL」コンビのsimpleな2ウェイである。「D123」(口径30cm)を700ヘルツあたりでハイカット、「175ドライバー」を1000ヘルツあたりでローカットしている。

ポイントは「175ドライバー」を駆動する真空管アンプで、2台のうちどちらがいいのか興味津々で実験を重ねた。

   

左側が出力管「371A」アンプ、右側が出力管「LS7」アンプ。

まったくどちらも甲乙つけ難しの感じだけど、強いて言えば「371A」が清純そのもの可憐な乙女タイプ、そして「LS7」が少し厚化粧の妖艶な年増タイプかな。希少な名管ぞろいでいえば断然「LS7」だけどね。

結局、最終的には楚々とした「371A」アンプに軍配を上げました。JBLの中では一番らしくない「175」だけど、飽きが来そうにないのが第一の理由です。

この歳で「清純さ」を求めるなんておかしいかな~(笑)。



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