「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

私のモーツァルト「ベスト5」

2024年12月16日 | 音楽談義

50年以上に亘って聴き込んできたモーツァルトの作品・・、自分で言うのも何だがもはや「自家薬籠中の物」だと思っている。

で、かって好みの「ベスト5」を公表したことがある。芸術に順位を付けるのは無意味だが、その人の愛好度を示すということで許して欲しい。

1位 オペラ「魔笛」 2位 オペラ「ドン・ジョバンニ」 3位 「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 K364」 4位 「踊れ、喜べ汝幸いなる魂よ K165」 5位 「ディヴェルトメント K136」

今でも不動のメンバーで、モーツァルトの晩年(30歳以降)の作品が2曲、中期の作品が1曲 初期(20歳前後)の作品が2曲と年代的にもバランスがとれていると思う。

で、この「ベスト5」に対して読者の中からさっそく反応を示されたのがMさんだった。

「私もモーツァルト・ベスト5に参加させてください」とメールが届いたが、いかにも熱烈なファンを彷彿とさせる内容だった。

タメになる話は繰り返し、繰り返し何度も反復させてもらうのが、このブログのモットーなので再掲させてもらおう!(笑)

第1位「ドン・ジョバンニ」

「魔笛」とは迷うところですが、ここ数年は「ドン・ジョバンニ」のほうを上にしています。ただ、ある日突然、逆になるかもしれませんが。

CDはあれこれと聴いてきましたが、結局はクリップス盤。シエピのドン・ジョバンニ、それを古いといいながらもステレオで聴けるのがなによりです。


なお「魔笛」は敢えてベスト5から外しました。


「ドン・ジョバンニ」との優劣をつけられるはずもないので、どちらか一つとしました。
モーツァルトのオペラを「魔笛」から入門したので外すには忍びないのですが。

第2位 13管楽器の為のセレナード「グラン・パルティータ」K361

これは不動の2位?

モーツァルトの作品の中で一番回数を聴いてきたのがこの曲で、とにかく、いつ聴いても、何度聴いても楽しい。

ただ、この曲をあげる人、特に専門家はいないようです。

たぶん曲としての出来がモーツァルトとしてはイマイチなのかも?

本当は1位にしたいのですが重量感に乏しい?よって1位ではなくて不動の2位ということで(笑)

演奏は。。。迷ったあげくコレギウム・アウレウム合奏団

第3位 弦楽三重奏の為のディベルティメント K563。

比較的若い時から、この曲に親しんできましたが、歳をとるごとにこの美しさ、純粋な音楽美が、心に染みるようになり第3位。演奏はフランス三重奏団。

第4位 ヴァイオリン・ソナタK526

クラシック音楽を聴き始めて間もなく何故かシェリングの全集を買い込みカセットに録音してクルマの中でも聴いていました。

当初はK304、K378、K379などを中心に聴いていましたが、今はK526がヴァイオリン・ソナタのベスト・ワンであり、全モーツァルトの作品のなかでもベスト5入りとなります。演奏は昔からなじんできたシェリング盤になります。

第5位 ピアノ・ソナタK331

やはりピアノソナタを外すわけにはいかないのです。曲は最初に聴いたK331。

一時はK576やK570などを好んで聴いていましたが、今は元に戻ってK331。特に第1楽章の主題と変奏曲が大好き。これを最初に聴いたのは中学時代。買ったのは25㎝盤で安かったバドゥラ・スコダの演奏。

毎日のように聴いていました。そのせいか今でも、この曲の第1楽章が鳴り出すと当時のこと、安物の電蓄の前で座って聴いていた自分を思い出します。

演奏は。。。極端に言うと誰の演奏でもいいかな?

と、言っては実もふたもないのでアリシア・デ・ラローチャのCDを取り出すことが多くなっています。

以上が私のベスト5となります。」

どうもありがとうございました。とてつもない「モーツァルティアン」がこの日本にもいらっしゃるようで、なんだか楽しくなりましたよ。

こういうご意見を頂戴すると、人それぞれに「モーツァルト・ベスト5」があっても少しも不思議ではないですね。

何しろ35歳で亡くなるまで600曲以上にも及ぶ膨大な作品群があり、ジャンルについてもオペラ、シンフォニー、ピアノソナタ、ヴィオリンソナタ、管楽器の協奏曲、歌曲まで多岐に亘っているのだから選ぶのに一苦労する。

ただし、そういう天才モーツァルトでも「根気と努力」の側面があることに気が付かせられたのがこの本の裏表紙。



図書館発の「モーツァルトのオペラ~全21作品の解説~」の裏表紙の画像だが、これで彼が作曲したオペラの歴史が一目でわかります。

力作が後半に集中しているのがよくわかるが、そこまでに至る過程でこれほど多数のオペラがあったなんてまったく意外の感に打たれた。

これらの死屍累々の「習作」があったからこそ晩年のオペラ群の傑作の花が咲いたともいえる。

まことに俗な言い方になるが「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」というわけ!(笑)

ただし、これはオペラに限らないようで、彼は生涯で600曲以上の作品を作ったが、現在よく知られているのはせいぜい100曲ぐらいで、秀作の確率は1/6程度となり打率は2割にも届かない。

あの天才と謳われるモーツァルトでさえもこれだからね~、ただし、2割のために残りの8割が役立っていることは論を待たない。

そういえば、人間の遺伝子だって90%以上は無駄な代物というか役に立っていないと何かの本で読んだことがある。しかし、それらはけっして無駄ではなくて、きっとひと握りの脚光を浴びる遺伝子の役に立っているに違いない。

この世の中には少数派と多数派の関係が蔓延している・・、たとえば金持ちとビンボー人、秀才と鈍才、美人と不美人・・等々だが、それぞれの互恵関係に微妙な思いを馳せるのもこれまた良きかな~。

このブログも「質より量」に方針を転換して、せっせと毎日更新している真っ最中だが、その根気と努力を誰か誉めてくれる人がいないかなあ~。

「好きでやってんだろ、誰が感心するか・・」、まあそう言わずに(笑)。



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