共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

改めて難曲

2013年10月01日 19時16分36秒 | 日記
火曜日の教室に来ている高校生の生徒に、盛期バロックの巨匠の一人であるハインリヒ・イグナツ・フランツ・ビーバーの《ロザリオの秘蹟によるソナタ》の中の《パッサカリア》を弾かせています。

《ロザリオのソナタ》はビーバーの代表作で、様々なスコルダトゥーラ(特殊調弦)を駆使して聖母マリアの生涯を描いた大作です。曲毎に違った調弦が指定されていて大変なのですが、第1曲の《受胎告知》と終曲の《パッサカリア》だけは一般的な調弦が設定されています。更に《パッサカリア》はヴァイオリン1本の無伴奏で演奏するよう指定されています。

《パッサカリア》という曲は一定のかたちの執拗低音(バッソ・オスティナート)というものがが何回も繰り返されて、それを中心として上に下に旋律を紡いでいきます。このビーバーの作品も、冒頭に奏される『ソ、ファ、ミ♭、レ…』というという音型を執拗低音として、メロディからハーモニーからベースラインに至るまで全てを一人で演奏しなければならないという、なかなかの難曲なのであります。

生徒もYou tubeの動画等を参考にしてあれこれ練習してくるのですが、どうしても一番上に書いてある音譜が前面に出がちになってしまいます。しかし、主旋律というものは必ずしも最高音にあるわけではなく、時には中音部や最低音が主旋律になることもあるわけで、そういう箇所を指摘して浮き立たせるよう工夫をさせてみるのですが、なかなか難しいようです。

私の学生時代とは違って参考音源や動画が手軽に入手出来る便利な世の中にはなりましたが、その分、子供達は一度入手してしまった情報にとらわれやすくなってしまっていることもまた事実だったりして、何とも複雑な心境ではあります。

なるべく自身で楽譜を読み込んで見つけていってほしいこともあるのですが、そういうことをきちんと生徒に伝えるべく改めて自分でさらってみると、単純明快ながらこの曲がいかにキチッと構築された大曲であるかということを再認識させられて驚嘆します。この曲が無ければ、後の大バッハの一連の無伴奏ヴァイオリンソナタ&パルティータは無かったと言われるような名作を折角手掛けているのですから、生徒共々私もまだまだ頑張らないと…。

因みに、動画サイトにあった中で私が『いいな』と思った音源を載せておきました。とってもいい曲なので、興味のある方は是非聴いてみて下さい。

ビーバー《パッサカリア》
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助かります

2013年10月01日 17時20分56秒 | 日記
ここ最近、施設の休館日に阻まれて出来なかった火曜日のレッスンですが、今日からようやく通常営業を再開します。

二宮町に向かう前に、厚木のAEONに立ち寄りました。ここの1F入口の横にある《BAKER&CHIEF》というパン屋さんでは毎週火曜日に『98円均一セール』をやっているので、教室の合間に食べるパンを買いによく寄って行きます。何しろ、一旦二宮町の会場に着いてしまうと周囲にコンビニも何も無くて、空いた小腹の満たし様がないので…。

いろんなパンが並んでいるのですが、個人的にお気に入りは火曜セール限定品の『グラタンパイ』です。○クド○ルドのアップルパイに似た感じですが、中に私の大好きなマカロニグラタンが入っていて、結構美味しいのです。当然今日もしっかりとGETしました。

懐事情が厳しい昨今、こういう定期セールは助かります。しっかりと買い込んで、二宮町に向かったのでありました。
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