今日は一段と暑くなりました。外にいると、背中に滝のように汗が流れているのが分かります。
今日は水曜日なので、あざみ野の《雫ノ香珈琲》に行く…はずでした。ところが、先日お店からわざわざDMが届いて、お身内のお悔やみがあるので今日はお店をお休みされるというお知らせがあったのです。
お知らせいただいて有り難かった…とは言うものの、さて困りました。毎週水曜日はブログネタが決まっていると安心しきっていたところで急に書くことがなくなってしまったので、取り急ぎ何かネタが無いかと思ったら…ありました(汗)。
今日8月3日は
ジョアキーノ・ロッシーニ作曲による歌劇《ウィリアム・テル》が初演された日てす。
歌劇《ウィリアム・テル》は、フリードリヒ・フォン・シラーによる戯曲『ヴィルヘルム・テル』を原作とした全4幕のオペラです。内容はオーストリアの圧政から故郷を守ったスイスの英雄ウィリアム・テルの物語で、
敵方の司令官から息子の頭の上に載せたリンゴを矢で射貫けという無理難題を突きつけられ、見事に射貫いてみせた…という逸話で有名です。
オペラの台本がフランス語で書かれているため本来ならば『ギヨーム・テル』とフランス語表記されるべきですが、日本では昔から『ウィリアム・テル』と英語表記しています。いつもは速筆のロッシーニなのですが、この《ウィリアム・テル》は作品をフランス・オペラに適合させるために、珍しく5ヵ月もかかって作曲しました。
初演は1829年の8月3日、王立音楽アカデミー劇場で行われました。そしてこのオペラを作曲したのを最後にロッシーニは作曲の筆を置き、30年以上にわたる引退生活に入ることになりました。
全編通して演奏すると4時間もの時間を要するグランド・オペラですが、何と言っても有名なのはオペラの幕開けを告げる序曲でしょう。これは小学校の音楽の時間の鑑賞教材になっているので、ご存知の方が多いかと思います。
《ウィリアム・テル》序曲は、チェロ四重奏による深い響きのアンサンブルが印象的な『夜明け』、不穏なざわめきからやがてフルオーケストラの疾風が吹き荒れる『嵐』、一転して穏やかなイングリッシュホルンとフルートとの掛け合いが美しい『静けさ』、トランペットのファンファーレから始まる勇壮なギャロップの『行進曲』の4つの部分で構成されています。特に『行進曲』の部分は運動会や競馬中継といった様々な場面で使われるので、たとえそれまでの部分を知らなくてもここにくれば
「あぁ!」
となる方が殆どではないでしょうか。
そんなわけで、今日はお馴染みの歌劇《ウィリアム・テル》序曲をお聴きいただきたいと思います。ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、カラヤンによるゴリゴリ演出の映像でお楽しみください。