共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

御即位記念切手

2019年10月18日 22時25分00秒 | 日記
今日、日本郵便から今上陛下御即位記念切手が発売されました。私も近所の郵便局まで出向いて、1セット購入しました。

ハードカバーの表紙には菊の御紋と『天皇陛下御即位記念』の金文字が刻まれています。開くと、


今上天皇・皇后両陛下の譲位後初の一般参賀の時の御写真と、切手の柄に使われたモチーフの説明がありました。



これらの文様は、かつて日本文化の粋を結集して明治21(1888)年に竣工した明治宮殿(昭和20(1945)年5月に焼失)の中でも、最も格式の高い『正殿』の内部装飾に使用されたものから起こされたとのことです。

瑞鳥である鳳凰の文様は、切手シート右側に印刷された明治宮殿正殿の緞帳(カーテン)に施されていた《鳳凰唐草文様緞帳裂(ほうおうからくさもんようどんちょうのきれ)》から描き起こしたもの、宝相華文(ほうそうげもん)は同じく正殿の天井に描かれていた装飾文様から描き起こしたものとのことです。また、余白に印刷されているのは正殿の柱隠し用緞帳《菊唐草文様裂(きくからくさもんようのきれ)》から採られているものです。

それにしても、もしこの明治宮殿が現代に遺されていたら、恐らく赤坂迎賓館に匹敵するか、或いはそれを凌ぐ名建築ではなかったかと悔やまれてなりません。

来週22日㈫には各国の要人を招いた中で御即位を内外に宣ずる《即位礼正殿の儀》が挙行され、その後国民に御即位を披露され、祝福を受けられるためのパレードである《祝賀御列の儀》が行われるはずでした。しかし、即位礼と各国要人との《饗宴の儀》は予定通り挙行されるものの、《祝賀御列の儀》については来月10日に日述べとなりました。これは、先の台風19号の被害を受けて、未だ生活再建が儘ならない国民がいることを考慮されてのことと伺っています。

一代一度の祝賀行事が延期されてしまうということは、甚だ残念なことではあります。しかし、常に国民の安寧を祈念し、国民に寄り添い、国民の苦難に心を痛めておられる両陛下の御心を思えば、それもまた有り難いことではありませんか。

来たる22日を何の日だかも分からず「祝日だ!」などと浮かれてイベントをぶち込む向きもあるようですが、来月火曜日は新たな天皇陛下の御即位を、皆で心から祝福致しましょう。

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