昨日の雪が嘘のように、今日は爽やかに晴れ渡りました。厚木から見える丹沢山地の頂にも、まるでブラウニーに粉砂糖を振ったように雪化粧していて、出勤途上の小田急線の電車内からも、
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不二の高嶺が真っ白に雪化粧しているのが見えました。
朝からこんな爽やかな光景を見ることができて気分がよかった…のですが、いざ支援級クラスに到着すればそんな悠長なことは言っていられません。
今日も、一部の子どもたちがかなり荒れました。特にひどかったのが、全く言葉を話せない重度の知的障害のある子でした。
とにかく全く言葉が喋れないので、高学年ながら言葉によるコミュニケーションが一切できません。当人から発せられるのは、自身がやりたくないことに関しての拒否の奇声のみ…。
ここ数日荒れ気味ではあったのですが、今日はちょっと気に入らないことがあると泣き喚きながら机の上の物を投げたり暴れたりとやりたい放題。算数の計算間違いを指摘すれば、まるでスーパーでお菓子を買ってもらえなかった3歳児がするように発狂したかのように泣き叫びながら床に寝っ転がって駄々こねする始末…。
知り合いのカウンセラーに聞いたことがあるのですが、そもそも小学校に進学する時点で言葉によるコミュニケーションが取れないと判断された段階で普通学校に通わせるべきではなく、養護学校に進学させるべきなのだそうです。しかし、聞くところによるとこの子の親は頑なに普通学校への入学をゴリ押ししたのだとか。
親にしてみれば、我が子が普通学校に通っているということが自身のステイタスになるのかも知れませんが、高学年になっても掛け算すら覚束ない当人にしてみれば、自身の選択肢などすっ飛ばされてあれこれと難しいことに挑戦させられている現状は、はっきり言っていい迷惑でしょう。
親のエゴで普通小学校に入学させられてしまったあの子は、もういくらもしないで小学校を卒業させられ、当たり前のように普通中学校に進学させられるのでしょう。そうなった時にあの子と受け入れた中学校に待ち受けているのは、地獄のような日々であることは間違いありません。
よしんば普通中学校を卒業したとしても、そもそも受験に耐えるほどの学力は見込めませんから、そこで初めて養護学校高等部に進学することになるわけです。しかし養護学校高等部というところは、そもそも中学校程度の学力とコミュニケーション能力が有ると判断されなければ受け入れてはくれません。
あの子に将来待ち受けているであろうその冷酷な事実を考えるだに、他人事ながら暗澹たる気持ちにしかなれないのです。今はただ、いつか親が我が子の『真の幸福』の何たるかを自覚してくれることを願うしかありません。
もっとも、そんな日が来ればいいのですが…。