何回も書きましたが今年は、「サネカズラが無い」・・・
ところが今になって真っ赤な実を見っけ、いや
百花園のTwitterが実が赤くなったよと教えてくれたのです。
実にどうも、この~、、、今まで何を見ていたんだろう。
サネカズラ(実葛) マツブサ科サネカズラ属。
ここも日陰で昼なお暗い、おまけに葉が折り重なっていて視界が悪い?
行くたびに目を皿のようにして見ていたんだけどなぁ・・・。
教えてもらうまで見つけられなかった、でも私だけじゃないみたいで高浜虚子サンも
「葉がくれに 現れし実の さねかずら」 と詠んでいましたわ。
たま~に木漏れ日が差すとこんな光景も見られるんだけど
よほど運がよくないと見られませんね。
色づき始めた実、古くは「さな葛」とも言っていたようです。
あしひきの 山さな葛(かづら) もみつまで
妹に逢はずや 我(あ)が恋ひ居らむ 万葉集巻10-作者未詳
この山のさな葛が、色づくようになるまで
いとしいあの子に逢えないまま、私はずっと
恋い焦がれていなければならないのだろうか。
ほとんどの実は落ちてしまった、美味しそうだけど実は味もそっけもないようで。
さね葛 後(のち)も逢はむと 夢(いめ)のみに
うけひわたりて 年は経(へ)につつ 万葉集巻11-柿本人麻呂歌集
さね葛が伸びあとで絡まり合うように、後にでも逢おうと
夢の中ばかりで祈り続けているうちに、年はいたずらに過ぎて行きます。
何年か前に撮った花の写真。
雌雄異株、まれに同じ木に雌雄の花を付けることも。
雄花も雌花も同じ花の姿をしているが、
雄花は中が赤く、雌花は緑になるこれは赤いから雄花だね。
別名「ビナンカズラ」とも呼ばれていて
ビナンカズラの名でブログに載せている人もいっぱいいる。
「美男蔓」、かつて武士たちがこの樹皮に含まれる粘液を鬢付け油(整髪料)の
代わりに用いていた。粘液は紙幣を作るための糊に使うこともあったらしい。
おまけで小倉百人一首から一首、直球解説つきで。
名にし負はば 逢坂山の さねかづら
人に知られで くるよしもがな 〔第25首/三条右大臣〕
「人に知られで」、だから忍ぶ恋。
伝えたい思いは「逢いたい、寝たい」だけど、それじゃあ直球すぎるので
「逢(逢う)坂山の さね(共寝)かずら」、、、と
オブラートにくるんだ、たしなみあるオトナの歌。
こういう解説をしてもらうと古歌も愉しいね。
data: EOS70D/EF70-200 1:2.8。 撮影 11月21日 向島百花園
ところが今になって真っ赤な実を見っけ、いや
百花園のTwitterが実が赤くなったよと教えてくれたのです。
実にどうも、この~、、、今まで何を見ていたんだろう。
サネカズラ(実葛) マツブサ科サネカズラ属。
ここも日陰で昼なお暗い、おまけに葉が折り重なっていて視界が悪い?
行くたびに目を皿のようにして見ていたんだけどなぁ・・・。
教えてもらうまで見つけられなかった、でも私だけじゃないみたいで高浜虚子サンも
「葉がくれに 現れし実の さねかずら」 と詠んでいましたわ。
たま~に木漏れ日が差すとこんな光景も見られるんだけど
よほど運がよくないと見られませんね。
色づき始めた実、古くは「さな葛」とも言っていたようです。
あしひきの 山さな葛(かづら) もみつまで
妹に逢はずや 我(あ)が恋ひ居らむ 万葉集巻10-作者未詳
この山のさな葛が、色づくようになるまで
いとしいあの子に逢えないまま、私はずっと
恋い焦がれていなければならないのだろうか。
ほとんどの実は落ちてしまった、美味しそうだけど実は味もそっけもないようで。
さね葛 後(のち)も逢はむと 夢(いめ)のみに
うけひわたりて 年は経(へ)につつ 万葉集巻11-柿本人麻呂歌集
さね葛が伸びあとで絡まり合うように、後にでも逢おうと
夢の中ばかりで祈り続けているうちに、年はいたずらに過ぎて行きます。
何年か前に撮った花の写真。
雌雄異株、まれに同じ木に雌雄の花を付けることも。
雄花も雌花も同じ花の姿をしているが、
雄花は中が赤く、雌花は緑になるこれは赤いから雄花だね。
別名「ビナンカズラ」とも呼ばれていて
ビナンカズラの名でブログに載せている人もいっぱいいる。
「美男蔓」、かつて武士たちがこの樹皮に含まれる粘液を鬢付け油(整髪料)の
代わりに用いていた。粘液は紙幣を作るための糊に使うこともあったらしい。
おまけで小倉百人一首から一首、直球解説つきで。
名にし負はば 逢坂山の さねかづら
人に知られで くるよしもがな 〔第25首/三条右大臣〕
「人に知られで」、だから忍ぶ恋。
伝えたい思いは「逢いたい、寝たい」だけど、それじゃあ直球すぎるので
「逢(逢う)坂山の さね(共寝)かずら」、、、と
オブラートにくるんだ、たしなみあるオトナの歌。
こういう解説をしてもらうと古歌も愉しいね。
data: EOS70D/EF70-200 1:2.8。 撮影 11月21日 向島百花園