技術者は建築物の高さに挑戦し、現在世界一は800m以上に達しています。超高層建築物はすべて鉄骨造です。鉄骨造は無機質ということで近年は木造で高層建築物をつくることに挑戦しています。しかし、鉄骨造であれ、木造であれ、高層建築物は町にとって、人々にとって危険です。いざ災害の時、逃げにくいことが最大の問題です。地震や風で揺れますが、その揺れは気持が悪く、不安の原因になります。高層建築物があると町は美しいかという問題もあります。建築技術も高さだけに挑戦するような技術開発はやめるべきだと思います。総合的評価を怠るのは技術者の欠点だと思います。
町の人々は高さという一点だけを見て建築物に感動するような総合的評価力のない人になってはいけないと思います。技術者は自分の目標に向かって全力を投入します。その目標が人々のためになるかどうかという総合的思考は欠いています。町の人々が総合的評価者になることが望ましいと思います。
東京スカイツリーは600m以上の高さがありますが、高層建築物ではなく、電波塔です。しかし、上の方から雪の塊、氷の塊が落下する、電波障害を引き起こすなどの問題があります。町に望ましい建築物とは言えません。名所として有名になり、観光経済効果がありますが、この電波塔で町が美しくなったとは言えません。目障りな塔、不安を与える建築物ではないでしょうか。