
府中市のある小さな公園
府中市には楓(かえで)並木の美しい通りがあります。
ところが先日府中市を訪問し、この通りを歩いていましたら、まだ紅葉していないのに庭師が並木の枝の剪定をやり、丸坊主になっていました。
紅葉が楽しめなくて残念ですねと町の人に言いますと、ちょっと驚きましたが、怒ったような顔をして、楓のせいで日当たりが悪いし、落ち葉の掃除が大変だから切り倒してほしいと言いました。
町の人々は落葉高木と共生する心のゆとりも時間のゆとりも失ってしまったのでしょうか。
これでは武蔵野の雑木林が消えてなくなるのもむべなるかなと思います。
町は住宅密集地となり、掃除といえば電気掃除機で家の中だけ掃除する生活になるのでしょう。
家の周りの落ち葉を掃除することはなくなるのでしょう。
来る日も来る日も、朝起きて、会社に行って働き、外食をとって、夜遅く家に帰って寝るのでしょう。
家とは寝るだけの場所なのでしょう。
楢(なら)、橅(ぶな)、欅(けやき)、楓、山桜などは日本の代表的落葉高木で、秋から初冬の森林を彩ります。
しかし町の人々は落葉高木の木漏れ日を楽しむとか落ち葉をがさごそと踏んで歩く楽しさなどすっかり忘れてしまうのでしょう。
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