じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

藤沢周平「幼い声」

2022-04-23 14:25:04 | Weblog
★ 漢文が苦手という塾生から、どんな参考書が良いのかと聞かれた。といって、私も漢文など数十年触れていない。ネットを頼りに三羽邦美さんの「漢文 ヤマのヤマ」(学研)を買って読み始めた。読み始めるとなかなか面白い。かつての日本人が中国語をどのように読み下したのか、苦労の集積を感じる。

★ 参考書も時代ととも移り変わる。例えば英単語。私の高校時代は、「赤尾の豆単」から「試験に出る英単語(シケタン)」への移行期だった。「シケタン」は接頭語や接尾語、語源にさかのぼって解説しているのが面白かった。

★ 最近では「ターゲット1900」や「LEAP」「システム英単語(シスタン)」が人気か。英文法、私の時代は「総解英文法」を熟読したものだが、今は「be」(いいずな書店)など、読み物として面白い。語法は桐原書店の「Next Stage(ネクステ)」が良いみたい。解釈は同じく桐原書店の「英文解釈の技術」シリーズがよく使われている。

★ 数学は相変わらず数研出版のチャート式がベストセラーだ。白→黄→青→赤とレベル別の品ぞろえもありがたい。私ももう一度「青チャート」をやり直そうと意気込んではいるが、なかなか勉強が進まない。

★ さて、藤沢周平さんの「時雨みち」(新潮文庫)から「幼い声」を読んだ。短い作品だが、江戸の町人の雰囲気が十分に味わえる。

★ 櫛職人の新助、修行の甲斐あって、奉公が明けたら店を持っても良いと親方から許しが出た。この男、腕は良いのだがカッとなるのが玉にキズ。その夜も、店から返品されたものを遅くまで手直しし、屋台で夜泣きそば食いながらうっぷんを晴らしていた。そこへ幼なじみの下駄職人、富次郎がやってくる。二人は昔、近くに住んでいいた「おきみ」という幼い子の話題に。

★ 時はいやでも過ぎていく。幼なじみもそれぞれの人生を歩んでいく。幼い「おきみ」の「新ちゃん、またね」が余韻を引く。無垢な時間は何と貴重なことか。
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