じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

映画「日本列島」

2022-04-24 22:21:42 | Weblog
★ 今年は町内会の役員が回ってきて、今日は町内会費の集金に回った。私の担当は26世帯だが、ご近所を回ってみて、高齢化の波を実感した。昭和10年代のご夫婦世帯、それに昭和一桁世代も何と多いことか。担当世帯の半数が70代、80代だ。それに若くても「うつ」に悩んでいる人が多いことも知った。面倒だと思った町内会の仕事だが、学ぶことも多い。

★ さて、今日は「日本列島」(1965年)という映画を観た。モノクロ作品で、昭和30年代の空気がよく描かれていた。

★ 昭和34年。水死した米兵をめぐって異例の取り扱いがなされた。もはや日本は独立を回復し、主権が回復しているのに、この事件をめぐっては被害者の遺体が超法規的に米軍の手に渡った。背後には何か大きな組織が動いているようだ。

★ 駐留軍の新任の将校から個人的な依頼をうけた通訳担当官、それに警視庁刑事、新聞記者が真相を追うが、真相はやぶの中。その上、関係者が次々と消されていく。

★ アメリカのスパイ組織、日本の裏機関(右翼と関係か)の関与が見え隠れしながら、結局、もやもやした感じで終わる。まだ当時はアメリカ統治下の沖縄での事件や偽札事件も出てくる。

★ もともとは女学校の先生で今は通訳担当官の宇野重吉さんが良い感じだ。刑事の鈴木瑞穂さん、新聞記者の二谷英明さんもいい。昭和30年だと言えば当然ながらクーラーなどない。暑さと戦いながら仕事をしている空気が伝わってくる。

★ 独立を回復し、もはや戦後ではないと言われながら、まだまだ米軍の影響力を感じる映画だった。それにしても昭和30年代にはノスタルジーを感じる。私はまだ幼くてはっきりした記憶な残っていないけれど、貧しくて、犯罪も今より多く。町はほこりっぽかったけれど、何か良い時代だったなぁと思う。
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