雑誌「AERA」に2007~2009年に連載された高村さんの時事評論集です。
(ちょっと読むのが遅すぎたかな…^^;)
高村さんの視点は、国民目線であるにもかかわらず、
通常の良識とされているところから一歩引いて見つめ直し、
本当にそうなのだろうか…という疑問から始まる点も多いです。
たとえば…
「敬老の日」
社会や家族が年寄りを敬い、長寿を祝うというのは、実際にはそうなってないことの裏返しで、因果応報への畏れである、としています。
長寿であったことへの幸運を祝うなら、不幸にして短命だった命への感謝がないと釣り合わない、とも。
また、食についての私たちの意識についても、
「無添加」「無農薬」を信奉しながら冬にキュウリやトマトを欲しがり、
スローライフを自称しながら世界中の食材を欲しがり…
「生産し、食べること」の原点からみるとひどく混乱している、と言っています。
(そうだそうだー(・o・)/)
私などは、
安心や安全を生産者や食品業界に任せ過ぎている、と考えてしまいます。
自分で判断したり知恵を出すことも必要なのではないでしょうか。
(当然、私も売っているものは疑いなく食べてますけどね(-_-))
高村さんの文章は、気持ちいい。
書いてある内容も、気持ちいい。
言葉に重みがあります。
お薦めの一冊です!
「続 閑人生生 2009-2011」も出てますよー!