昨日、辻井信行さんのピアノリサイタルに行ってきました。
長野県松本市のキッセイ文化ホール(2,000人収容)です。
チケット入手が困難なことからも、辻井さんの人気が窺われますね(^^)
開演前20分…
座席のわんわんした世界とは対照的に、ステージは飾り気がなく、しーんとしています。
ピアノがポツンとあるだけの広い空間…。
それが!
いよいよ辻井さんが登場し、拍手が沸き起こると同時に熱を帯び、ステージと客席が繋がるのです。
ショパンは、人を惹きつけてやみませんが、
その魅力に加えて、辻井さんの絶大なるテクニックとの相乗効果で、見事な芸術となります。
気持ちは前のめりになり、吸い込まれるよう…
優しいところはあくまでもやさしく繊細に…
デリケートなピアノのタッチから、
たった一音を紡ぎだすための微妙なコントロールは素晴らしく、とても心に響いてきます。
そして、余韻が残ったあと…物語を見るようです。
激しいところは、強さというよりも、心を揺さぶるようなダイナミックさの表現!
一つの音の表現にこれだけの幅があり、そして魂が込められている様が素晴らしいと思いました。
ショパン、いいですね。
ロックもクラシックも、いいものはいいです。
最後の挨拶で、
辻井さんは、お客さんが集中して聴いてくれたので僕も集中して弾くことが出来た、
と感謝の弁を言われていましたが、
私はですね、
演奏中も咳をする人がけっこういて、気になってしまいました。
季節がら、しょうがないのでしょうか…。
咳ってガマンできないものなのでしょうか…。
(当人ではないので、よくわからないのですが)
でも、静寂の中で聴きたかったなぁ…。
<曲目>
オール・ショパン・プログラム
・3つのワルツ 作品34-1~3
・12のエチュード 作品10-1~12
・4つのバラード 作品23、38、47、52
アンコール
・
・神様のカルテ
・ラ・カンパネラ/リスト