じゅんむし日記

心は急いでいる。それなのに、何も思い通りの形にはなっていかない。がまんがまん。とにかく、今できることから始めよう。

喪主内田也哉子さんの挨拶がよかった

2019-04-04 | つぶやき
前回のブログで、
「報道番組見るのイヤになりチャンネル替えちゃう」
と言いながら、きのうも報道ステーションを見てしまいました。

ニュース報道で何を選ぶか?
という疑問は常々ありましたが、きのうはその疑問が隠れました。
(現金なもので、私にとってはよかったということです…)

内田裕也さんお別れの会の模様…
内田也哉子さんの挨拶が全部放送されたのです。

内容もさることながら、話し方がとても好きでした。

ヘンな抑揚もなく、
低音ボイスも心地いいです。


内容、素晴らしいですよ…

挨拶の言葉がずっしりと心に沁みてきました。

父親との関係、また死を迎えるにあたって、
さまざまな感情があったとは思いますが、
とてもいい表現をしていると思いました。

美化もせず、なるべく正直に、的確に、思いを語ろうとしていたように感じます。

心に残ったことの数々、
わざわざ心の奥底から引っ張り出してきたこと、
自分の人生の時間の分の関わりと、それ以外の多くの関わりと、短い時間で語れるようにきれいにまとまっていました。
とても文学的な感じでもありました。

最後の英語も締まりました!

ことさら強調するような発声じゃなかったのに、強かった!
(これは文字だけではわからないです!!)


https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190403-00000111-nataliee-movi

(yahoo!ニュースより)

本日は大変お忙しいところ、父、内田裕也のロックンロール葬にご参列いただきまして、誠にありがとうございます。親族代表として、ご挨拶させて頂きます。
私は正直、父をあまりよく知りません。「わかりえない」という言葉の方が正確かもしれません。けれどそれは、ここまで共に過ごした時間の合計が数週間に満たないからというだけではなく、生前、母が口にしたように「こんなにわかりにくくて、こんなにわかりやすい人はいない。世の中の矛盾をすべて表しているのが内田裕也」ということが根本にあるように思えます。私の知りうる裕也は、いつ噴火をするかわからない火山であり、それと同時に、溶岩の狭間で物ともせずに咲いた野花のように、清々しく無垢な存在でもありました。
率直に言えば、父が息をひきとり、冷たくなり、棺に入れられ、熱い炎で焼かれ、ひからびた骨と化してもなお、私の心は、涙でにじむことさえ戸惑っていました。きっと、実感のない父と娘の物語が、はじまりにも気付かないうちに幕を閉じたからでしょう。けれども、きょう、この瞬間、目の前に広がる光景は、私にとっては単なるセレモニーではありません。裕也を見届けようと集まられたお一人、お一人が持つ、父との交感の真実が、目に見えぬ巨大な気配と化し、この会場を埋め尽くし、ほとばしっています。
父親という概念には、到底、おさまりきらなかった内田裕也という人間が叫び、交わり、噛みつき、歓喜し、転び、沈黙し、また転がり続けた震動を、皆さんは確かに感じ取っていた。
「これ以上、お前は何が知りたいんだ」
きっと、父もそう言うでしょう、、、。
そして、自問します。私が唯一、父から教わったことは、何だったのか? それは、多分、大袈裟に言えば、生きとし生けるものへの畏敬の念かもしれません。彼は破天荒で、時に手に負えない人だったけど、ズルイ奴ではなかったこと。地位も名誉もないけれど、どんな嵐の中でも駆けつけてくれる友だけはいる。
「これ以上、生きる上で何を望むんだ」
そう、聞こえてきます。
母は晩年、自分は妻として名ばかりで、夫に何もしてこなかった、と申し訳なさそうに呟くことがありました。『こんな自分に捕まっちゃったばかりに、、、』と遠い目をして言うのです。そして、半世紀近い婚姻関係の中、折り折りに入れ替わる父の恋人たちに、あらゆる形で感謝をしてきました。私はそんな綺麗事を言う母が嫌いでしたが、彼女はとんでもなく本気でした。まるで、はなから夫は自分のもの、という概念がなかったかのように。勿論、人は生まれもって誰のものでもなく個人です。歴とした世間の道理は承知していても、何かの縁で出会い、メオトの取り決めを交わしただけで、互いの一切合切の責任を取り合うというのも、どこか腑に落ちません。けれども、真実は、母がその在り方を自由意志で選んだのです。そして、父もひとりの女性にとらわれず心身共に自由な独立を選んだのです。
二人を取り巻く周囲に、これまで多大な迷惑をかけたことを謝罪しつつ、今更ですが、このある種のカオスを私は受け入れることにしました。
まるで蜃気楼のように、でも確かに存在した二人。私という二人の証がここに立ち、また、二人の遺伝子は次の時代へと流転していく、、、。
この自然の摂理に包まれたカオスも、なかなか面白いものです!
79年という永い間、父がほんとうにお世話になりました。
最後は、彼らしく送りたいと思います。

Fuckin' Yuya Uchida,
don't rest in peace
just Rock'n Roll!!!
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