人形浄瑠璃の話は、4月10日の「東西、東西 人形浄瑠璃の段」でも書きましたが、再び登場です。
行ったのは先週の水曜日のことです。
人形浄瑠璃にはキツネがよく登場します。今回の「玉藻前あさひの袂」(たまものまえあさひのたもと)にも、以前に見た「義経千本桜」にもキツネが出てきます。
キツネというのは人を化かすというところから、文楽でも武士に化けたり、姫に化けたりしています。人の力を越えたものを持っているのがキツネです。そして、「義経千本桜」では、なんとキツネが空中を飛んだのです!キツネがというよりは、人形遣いが飛んだのですが、文楽にもこんな仕掛けがあったのかと驚いたものです。その時の人形遣いは、桐竹勘十郎さんでした。今回も妖狐を操っていたのは、桐竹勘十郎さんでした。やはり期待に違わず、今回も飛んでくれました。(拍手)最後の<化粧殺生石の段>では、早変わりも。(拍手)
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ところで、今回の演目である「玉藻前」というお姫様や「殺生石」という名所は、我が芭蕉さんの『おくのほそ道』に登場します。黒羽の章に「那須の篠原を分けて玉藻の前の古墳をとふ」(那須の篠原を踏み分けて玉藻の前の古い塚を訪ねた)とあります。また、名所「殺生石」も見物しています。これらの訪問は、謡曲『殺生石』に惹かれてのことだと言われています。
その謡曲『殺生石』ですが、狐が鳥羽院の寵愛する玉藻の前に化けて、王政を傾けようとするのですが、安倍康成に見破られ(その時、飛びました)その後、那須に逃れるが成敗されて殺生石となって…というお話です。今回の文楽もだいたいそんなあらすじでした。
文楽を見ていて面白いと思うところは、そのように歴史に触れられるというところでしょうか。もちろん史実ではありませんが、微妙に史実だったり、思いっきり判官贔屓だったりというところが、面白いですね。
行ったのは先週の水曜日のことです。
人形浄瑠璃にはキツネがよく登場します。今回の「玉藻前あさひの袂」(たまものまえあさひのたもと)にも、以前に見た「義経千本桜」にもキツネが出てきます。
キツネというのは人を化かすというところから、文楽でも武士に化けたり、姫に化けたりしています。人の力を越えたものを持っているのがキツネです。そして、「義経千本桜」では、なんとキツネが空中を飛んだのです!キツネがというよりは、人形遣いが飛んだのですが、文楽にもこんな仕掛けがあったのかと驚いたものです。その時の人形遣いは、桐竹勘十郎さんでした。今回も妖狐を操っていたのは、桐竹勘十郎さんでした。やはり期待に違わず、今回も飛んでくれました。(拍手)最後の<化粧殺生石の段>では、早変わりも。(拍手)
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ところで、今回の演目である「玉藻前」というお姫様や「殺生石」という名所は、我が芭蕉さんの『おくのほそ道』に登場します。黒羽の章に「那須の篠原を分けて玉藻の前の古墳をとふ」(那須の篠原を踏み分けて玉藻の前の古い塚を訪ねた)とあります。また、名所「殺生石」も見物しています。これらの訪問は、謡曲『殺生石』に惹かれてのことだと言われています。
その謡曲『殺生石』ですが、狐が鳥羽院の寵愛する玉藻の前に化けて、王政を傾けようとするのですが、安倍康成に見破られ(その時、飛びました)その後、那須に逃れるが成敗されて殺生石となって…というお話です。今回の文楽もだいたいそんなあらすじでした。
文楽を見ていて面白いと思うところは、そのように歴史に触れられるというところでしょうか。もちろん史実ではありませんが、微妙に史実だったり、思いっきり判官贔屓だったりというところが、面白いですね。