「いってらっしゃい。気をつけてね」と弟にお弁当を渡すのが、母が亡くなった3年前からの私の役割だった。
疲れているように見えた翌朝は元気が出そうなメニュー。食欲がなさそうな時は食べやすいもの。考えるのは大変だったが少し楽しみでもあった。
この春、進学のため県外に出ることになった彼が「3年間おべんとうありがとう。おいしかったよ」と言ってくれた。涙が出そうになり、笑顔でごまかした。
家事の負担は減ったが、今日はどうしているか心配するようになった。今日も元気で笑っていますように。
熊本市中央区 本田舞(27)2018/8/11 毎日新聞鹿児島版掲載
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