徳之島在任の元同僚からバナナが届いた。まだ青い一枝に七房ついたままの地元産だ。
バナナには幼少のころの思い出がある。当時バナナは高価だった。病気でも口に入らなかった。そのバナナを父がもらってきたことがある。それも1本だけ。私には姉と2人の弟がいるが、4人のぎらぎらした視線は、未知なる味の1本に注がれた。と、場の空気を鋭く察した母は、包丁と物差しとを取り出して、ものの見事に4等分した。
この逸話を学級の子どもたちに話したら、給食にバナナが出た際、我先にと私へ差し出し、たちまち教卓に山ができた。
伊佐市 山室恒人(62) 2008/12/25 毎日新聞鹿児島版掲載
バナナには幼少のころの思い出がある。当時バナナは高価だった。病気でも口に入らなかった。そのバナナを父がもらってきたことがある。それも1本だけ。私には姉と2人の弟がいるが、4人のぎらぎらした視線は、未知なる味の1本に注がれた。と、場の空気を鋭く察した母は、包丁と物差しとを取り出して、ものの見事に4等分した。
この逸話を学級の子どもたちに話したら、給食にバナナが出た際、我先にと私へ差し出し、たちまち教卓に山ができた。
伊佐市 山室恒人(62) 2008/12/25 毎日新聞鹿児島版掲載
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