夏休みも終りだ。算数の宿題が残っている。今日一日で出来るはずもない。どうしようでパツと目が覚めた。4時である。戸窓を開け、仏様にお参りしているうち夢などすっかり消えた。もう宿題などない現(うつつ)である。
思えばそんなことがあった。算数だったかどうか定かでない。でも宿題を忘れるくらい手伝いをした。毎朝の田の油入れ、虫払いから草取り、田車押し。とにかく人力で米を作っていたころの小学生。小さな母を助けることが中心だった。大豆を植え、ひきたたき、盆の豆汁(こじる)に使い、あわをまくと幾朝か踏む。必要が教えた処生だ。
鹿児島市 東郷久子(75) 2009/8/29 毎日新聞鹿児島版掲載
思えばそんなことがあった。算数だったかどうか定かでない。でも宿題を忘れるくらい手伝いをした。毎朝の田の油入れ、虫払いから草取り、田車押し。とにかく人力で米を作っていたころの小学生。小さな母を助けることが中心だった。大豆を植え、ひきたたき、盆の豆汁(こじる)に使い、あわをまくと幾朝か踏む。必要が教えた処生だ。
鹿児島市 東郷久子(75) 2009/8/29 毎日新聞鹿児島版掲載
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