作らないからと、貸していた田を返されたが、本業の養鶏だけで田畑には手は回らずのまま、放置状態で3年は過ぎた。
草茫々の荒れ田と化して、周りの田の中に、草丈が高く伸び目立つのが気になっていた。
4月初めに、植木市のチラシを目にすると心躍らせ、仕事の合間に隣町へ軽トラを走らせた。渋柿を4本、お目当ての梅を11本買った。桜を買いたかったが、休耕田には実のなる物しか植えられない決まりだ。
3月に草刈りを済ませた田に2日がかりで苗を植えた。植え終わると、達成感で満足した。花が咲く春の楽しみができた。
宮崎県串間市 武田ゆきえ(63) 2018/7/19 毎日新聞鹿児島版掲載
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