新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、およそ70年前のカミュの小説『ペスト』が注目されている。ペスト菌に襲われる不条理な世界と、今の非日常的な日常が重なるからだろう。
こちらは、現在のコロナ禍についてのエッセー『コロナの時代の僕ら』。まず話題になったのは、出版前の作品が48時間ウェブ上で全文が無料公開されたこと。作者は、外出制限下のローマに暮らす物理学者で小説家のパオロ・ジョルダーノ。パンデミックを経験した僕らは「すべてが終わった時、本当に以前とまったく同じ世界を再現したいのだろうか」と問うている。
鹿児島市 高橋誠(69) 2020/6/2 毎日新聞鹿児島版掲載
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