「お母ちゃん、私はお父ちゃんの代わりに、お母ちゃんを守るために生まれてきたんだよね」と、15歳の娘が言った。夫は75歳。脳卒中で5年以上も闘病中。今はほとんど寝たきりだ。「頼むね、三希子。お母ちゃんを守って助けて生きていってね」と、そのお父ちゃんに言われたから。ナイーブだけどたくましい15歳は「うん、大丈夫。お母ちゃんのことはまかせて」と、きっぱりと答えた。15歳で父親からバトンタッチされたことは、娘には重すぎないだろうか。母親を守るためだけでなく、自分のために、自分らしく生き抜いてほしいと願う。
鹿児島市 萩原裕子 2012/8/14 毎日新聞鹿児島版掲載
鹿児島市 萩原裕子 2012/8/14 毎日新聞鹿児島版掲載
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