ガタゴト、ガタゴト……。異国の夜汽車、音は同じです。深夜に乗車、程よく利いた暖房ですぐにウトウトしたくなりました。先ほどから同じ夢の繰り返し。喉の具合がおかしくて、ふと外の空気が吸いたくなり廊下を進んでみました。真っ暗な外の世界、空気がひどく冷たくて引き返します。あれっ、自分の部屋の番号を思い出せない。焦る、焦る。冷や汗。もしよその部屋をのっくしたら大変だ。気分を整え、ノック。あぁ良かった、間違えないで。でもしばらくはドキドキが止まらなかった。相棒には何事もなかった振りをした。懐かしい旅の思い出。
熊本県八代市 鍬本恵子(76) 2021.12.4 毎日新聞鹿児島版掲載
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