はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

もうじき春が

2019-02-23 17:13:47 | はがき随筆
 シュッ、シュッ、シュッ。小枝をおろすリズミカルな音と、明るいトーンに変わった人の声が響き合う。春の足音がひそやかに少しずつ近づいている。
 この冬はインフルエンザが猛威をふるって人々の心が震えた。ドキドキしながらテレビのニュースを見ている年寄りはただ祈るしかない。よその国も大寒波で雪の被害にみまわれるなど困難が思いやられる。
 いつの間にか地球は変わってしまったのだろうか。やたらと夏が長くて四季の区切りが曖昧になった。野も山も薄紅色に染まるまで、おでんを煮ながら待っている。
 熊本市東区 黒田あや子(86) 2019/2/23 毎日新聞鹿児島版掲載

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