がんで闘病中の夫の病状が快方に向かう。医師から一時帰宅の許可が出た。入院してから半年。夫はうれしいだろう。「おめでとう」の拍手を贈った。夫は「感謝、感謝」と目を潤ませた。それから、歩行困難の夫は帰宅に向け、日々のトレーニングに励んだ。そして、つえなしで歩けるようになった。喜びもひとしお。暗く長いトンネルをさまよい続け、ようやく心に光が差し込んだようだ。心待ちしていた一時帰宅は約2時間。住み慣れた家にゆったとした空間。良い環境が病状を快方に向かわせるのだろう。夢の世界が広がった。感慨無量。
姶良市 堀美代子 2012/11/2 毎日新聞鹿児島版掲載
姶良市 堀美代子 2012/11/2 毎日新聞鹿児島版掲載
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