はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

粋な計らい

2008-01-26 18:05:21 | はがき随筆
 賀状が時に、粋な計らいをすることがある。
 昨年の暮れ突然、故郷の知覧から1本の電話があった。幼いころ姉妹のように遊んだ仲のふたいとこからだった。旧姓で名前を言って「亡父の賀状を整理していたら、あなたの賀状があったから電話した」とのこと。 
 彼女とは10歳のころまでのおつき合いでその後、親の転勤や私の高校受験などで双方とも音信もなく、ほぼ半世紀もたって声の交信ができた。彼女は夫の定年退職で知覧に帰り、改めて私の存在を1枚の過去の賀状で知ったのだ。賀状は50年ぶりの出会いも1月に実現させた。
   鹿児島市 吉利万里子(61) 2008/1/26 毎日新聞鹿児島版掲載

最新の画像もっと見る

コメントを投稿