立春も過ぎたが寒さはまだ続く。紅梅がほころび、白梅も咲き、山陰を白く染める。早春の散歩も楽しみだ。日足が伸びたのは早起きの身にとって、うれしい。茶の間から見える白梅に毎日、メジロがつがいで来る。ミカンを輪切りにして枝に刺すと、仲むつまじくついばんでいる。その可愛い姿に見とれる。小鳥のいる風景も、またいいものである。やがて桜や桃の花も咲く。この人間の知恵ではつくれない自然の美しさ。自然を大事にし、この美しさの中で残り少ない人生を、寒の戻りに絶えて、春の来るのを待ちわびながら生きていきたい。
出水市 橋口礼子 2013/2/27 毎日新聞鹿児島版掲載
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