境内にあるイチョウは樹齢約100年を超す大木である。寺を象徴する主木であるばかりでなく、今日までの移ろいを静かに見守ってきた、寺との共生の樹木でもある。
このイチョウ、10月の末ごろから紅葉しだし、同時に落葉が始まる。霜の強かった朝は風がなくても、音を立てながら落ちてくる。黄金のじゅうたんを敷き詰めたようで見事である。「そのままにしておいたら」と言う人もあるが、寒風にさらされると大変である。12月の初旬まで悪戦苦闘しつつ、先人もそうであっただろうと思いながら、みんなで掃除に精を出している。
志布志市 一木法明 2012/12/29 毎日新聞鹿児島版掲載
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