梅に菜の花、水仙と春到来、開花のオンパレードが続く。雛祭りも過ぎた。雛人形は厄よけと女の子の無事を祈って飾られる。子供の頃は3人娘でも雛人形など買ってもらえず、せめて娘にはと願いが膨らんだ。長女の初節句に雛人形を買うのか迷った。夫が転勤族だったため、市松人形で我慢した。年月がたつにつれ、雛人形にはこだわった。そんな時、木目込み人形を手作りする鹿児島の講習会に誘われ、内裏雛を完成させた。そこまでしたお雛様も今は飾らなくなった。押し入れに眠ったままだ。孫が帰省すれば、喜んで飾ったのに、と言い訳をする。
鹿屋市 中鶴裕子 2015/3/18 毎日新聞鹿児島版掲載
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