家の前の坂道を大きな音を立てて上がってきた。アッ! プラスチックごみ収集車だ。出し忘れていた。倉庫から満杯の袋を手に取り、庭を走る。が、気ばかり焦り、足は前に進まない。
やっと道路に出て集積場を見ると、全部積み終え、車のドアも閉め、発車の態勢だ。
「待って!」と大声で数回叫びプラを渡す。係の男性は再びドアを開けて積んでくれた。お礼を言うと、彼は腰を二つ折にし、頭を深々と下げ「ありがとうございました」と返礼。
彼の作業の流れを中断させて申し訳なかったのに、反対にに丁寧なお辞儀をされてしまった。
宮崎県延岡市 源島啓子(73) 2021/7/13 毎日新聞鹿児島版掲載
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