リビングの振り子時計を購入したのが、50年以上も前になる。当時は電池時計がはやりかけていたのに動力源のゼンマイ構造が気に入って、時代に逆行するが振り子時計にこだわった。
あれから半世紀、「ネジ」さえ巻けば狂うことなく、カッチカッチとリズミカルに「時」を刻み続けてきた。近年、正確な「時」を示さなくなった。が、それもゼンマイの劣化のせいだと決め付けている。
長い間の働きを労いつつ、今は第一線を電波時計に譲って、隠居暮らしを許しているのに、それでも健気にボンボンとアバウトな時刻を打ち続けている。
宮崎市 日高達男(76) 2018/8/9 毎日新聞鹿児島版掲載
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