真っ赤な彼岸花が公園の一角で咲いている。8月下旬、梅雨を思わせる長雨がやっと一息ついた日、散歩中の目に飛び込んできた。秋の彼岸まではまだ3週間ぐらいあるはずなのに、とわが目を疑う。
白い花の彼岸花も近くの民家の庭で見かけていたが、赤い花はひときわ訴える力が強い。「いやあ、長く降りましたねえ。上がるのを待ちかねてましたよ」というような勢いさえ伝わってきた。
私たちの暮らし方がかなり影響しているとされる地球環境の激変。季節を少し先取りした彼岸花がさりげなく教える。
熊本市東区 中村弘之(85) 2021.9.8 毎日新聞鹿児島版掲載
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