はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

ほんとだね

2008-06-12 16:28:15 | はがき随筆
 6月初旬、雨が来てアジサイが咲いて、青嵐が吹いて山々のおだやかだった緑が揺れ、初夏への象が日々濃くなる自然。
 ある朝、娘のところで新聞を2、3日分読ませてもらっていると「魂は刀で切れず、火で焼けず、水でぬれず、風に乾かず」ということばに出会った。
 朝食している孫に「ほんとだね、まさしく……」と言うと、彼はうなずいた。
 魂を育てるため、ものをおぼえたり、続行するんだね。そうよ、そうよ、ほんとだ!
 私のつぶやくのを、彼は聞いて、心に届けたかどうか。
   鹿児島市 東郷久子(73) 2008/6/12 毎日新聞鹿児島版掲載

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