昭和13年、海辺の細長い小さな町の中学校に入学。雄大な桜島、波静かな錦江湾。そして甘い香りの酢壺が並ぶ。山の斜面はミカンがたわわに実り、四季を通じて自然がいっぱい。国道を挟んで牧ノ原の台地。牧ノ原学校との交流。懐かしく思い出される。寮(寄宿舎)が七つ。中国、韓国からの留学生も。自然環境に恵まれた教育の場だった。先輩、同級生を先の大戦で多くを失った。彼らは故郷、母校の平和を信じながら前線へ。学校は無くなったが、母校は私の心の中にいつも新鮮によみがえる。私たちを慈しみ育ててくれた母校。心の中の母校。永遠に。
薩摩川内市 新開譲(81) 2007/5/25 毎日新聞鹿児島版掲載
薩摩川内市 新開譲(81) 2007/5/25 毎日新聞鹿児島版掲載
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