はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

古希が舞う

2014-04-17 11:23:17 | はがき随筆


 朝の楽しみはフジの花との対面である。初めて挿し木したので愛着はひとしおだ。
叔母からもらった博多織のブローチと似ている。
 「捨てがたくて、何かできないかしら。使ってちょうだい」と、いただいた古布で作ってみよう。使いこなされた大島紬。縮緬、緋色の帯揚げなど、とてもすてきだ。
 着物から作った花柄のブラウスには同じ布で、黒い服には緋色。ダンス用のブラウスの3色すみれの刺しゅうの上には濃紫。局に合わせて刺しゅうがはねているみたい。古布がよみがえった。舞った。
  阿久根市 別枝由井 2014/4/15 毎日新聞鹿児島版掲載

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