結婚して間もない頃、母から小さな茶色の小包が郵便で届いた。開封すると、なんと愛らしい前掛け(エプロン)だった。きっと特技のない母が縫ったんだろう。早速身につけて姿見を見ると、まるでお穣さんみたい。新婚奥様気分に浸った。家事全般に熱中し、いっときの遊びもない母の心づかい。時間を費やして縫ってくれた。感慨無量。「お母さん、永遠に長寿でいてね」と短文だが母の元へはがきをしたためた。縫い目が不ぞろいでも上等。小さな包みでも愛は夢いっぱい宇宙いっぱい、みちあふれている。
鹿児島県姶良市 堀美代子 2018/4819 毎日新聞鹿児島版掲載
鹿児島県姶良市 堀美代子 2018/4819 毎日新聞鹿児島版掲載
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