はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

弟たちの幼い日

2021-07-10 17:16:23 | はがき随筆
 「川畑みかん」の名前は、単に子供たちが軽くつけたと思っていた。ところが川畑みかん発祥の地が南さつま市加世田の川畑小だと81歳で初めて知り、幼い11歳当時の頃を思い出した。
 叔父所有の野菜畑が自宅近くにあり、大木に鈴なりの川畑みかん。終戦後で、おなかペコペコの9歳と6歳の弟2人が「キャー」と大喜びで木に登り、騒いだ。
 声に驚いた叔父が怒鳴りに。すると、クマバチが叔父の顔をチクリと刺し「アイター」と腰を曲げて退散。弟たちは再び枝をゆすり、騒いでいたずらを続けていた。
 鹿児島県肝付町 鳥取部京子(81) 2021/7/10 毎日新聞鹿児島版掲載

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