
春分の日、桃色の上着に靴の格好で2歳の孫が車を降りた。庭の濃い桃色のチューリップに「ピンク、可愛い」とにっこり。
御飯の後、母親の茶のペットボトルに飛びついた。「可愛いピンク、さくら」とはしゃぐ。桜が描いてあるボトルを見てはお菓子を口に入れる。側面を回し繰り返す仕草は花見のようだ。
墓へは坂道だが足取りは軽く大人に負けてない。大声で「さくら!ピンク、可愛い」と散り始めたヒカンザクラを指さした。
あちこちで桜が咲き誇り春らんまん。車窓から見える桜にご満悦で、保育園の通園がご機嫌であるだろう孫を思う。
宮崎県串間市 武田ゆきえ(65) 2020/5/8 毎日新聞鹿児島版掲載
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます