カモメに迎えられた復員船は新緑映える久里浜に着いた。5年にも及ぶ大陸の荒野を駆け回った思いを胸に、夢にも見た祖国の土を踏んだ。言い得ない安心感。天をつかむような解放された空気が去来する。空虚の感に浸るを覚える。
国鉄に復職間のない頃、妻を迎え隼人国分に人生を謳歌するなか、池田、西富の両友人と新妻を伴い霧島ツツジを見に行った。当時神宮最高段本殿左の入り口から小暗い木立の小道を小一時間、高千穂河原へ。左新燃裾野のツツジ。新妻の手をとり深呼吸をした。忘れ得ない新緑、懐かしくよみがえる。
鹿屋市 森園愛吉 2015/7/19 毎日新聞鹿児島版掲載
国鉄に復職間のない頃、妻を迎え隼人国分に人生を謳歌するなか、池田、西富の両友人と新妻を伴い霧島ツツジを見に行った。当時神宮最高段本殿左の入り口から小暗い木立の小道を小一時間、高千穂河原へ。左新燃裾野のツツジ。新妻の手をとり深呼吸をした。忘れ得ない新緑、懐かしくよみがえる。
鹿屋市 森園愛吉 2015/7/19 毎日新聞鹿児島版掲載
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます