「夕焼け小焼けーの」と、話しかけるような懐かしい歌声が静まり返った館内に流ちょうな日本語で流れ、感極まった。先般ベトナムの楽団を見に行った。竹楽器の軽やかな合奏に始まり、独特の民族文化が次々に繰り出された。フランス植民地として整備されたサイゴン市近郊の街道沿いに昭和17年、しばらく駐留した。笑顔の人なつっこい当時の市民をはるかに思い浮かべ、親近感に浸りながら熱心に見入り、感動のひとときであった。終わって出る時、求めて握手、ありがとうを言った。後で良かった良かったと口々に聞いてなぜかうれしかった。
鹿屋市 森園愛吉(87) 2008/11/28 毎日新聞鹿児島版掲載
鹿屋市 森園愛吉(87) 2008/11/28 毎日新聞鹿児島版掲載
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